
Bリーグ2部(B2)は11月28日から30日にかけて各地でレギュラーシーズン第10節が行われ、西地区4位のライジングゼファー福岡はアウェイの宝来屋ボンズアリーナで東地区首位の福島ファイヤーボンズと対戦した。
29日の第1戦は第4クォーター(Q)残り1分53秒にジャスティン・バーレルの得点で同点に追いついたものの、85-87で惜敗。
翌30日の第2戦は序盤から11-2のランで主導権を握り、前半を37-32とリードして折り返した。後半もバーレルやデイボン・リードを中心に得点を重ね、第4Qには最大18点のリードを奪う。しかし、そこから福島の猛攻を受け、残り1分15秒には同点となり、70-70でオーバータイム(OT)に突入した。1回目のOTは77-77で決着つかず、Bリーグ史上初となる4度目のOTまでもつれ込んだものの、最後は福島に突き放され、最終的に114-120で黒星を喫した。
第2戦ではバーレルが32得点11リバウンド、パブロ・アギラールが21得点19リバウンドとダブルダブルを達成。リードも19得点7リバウンドでチームを支えた。第10節を終え、通算9勝10敗としている福岡は、次戦は12月5日・6日にホームの福岡市民体育館で西地区首位の神戸ストークスと対戦する。
第2戦後の記者会見では、福島雅人HCが記者の質問に答えた。
福島雅人HCの福島戦後コメント
――福島戦・第2戦の総括
クロージングに失敗した、ということに尽きます。あとはお互いものすごいゲームをして、僕も長いこと30年くらいコーチをやっていますが、オーバータイム4回というのは初めての経験です。最後は福島さんの方に転んだという感じです。OTについてはお互い死力を尽くして、ポゼッションが福島さんの方にいったということだけ。まあ、第4Qのクロージングに尽きるんじゃないかと思います。良いチャンスを持って、35分はプランどおりに進めたのではないかと思いますが、残りの5分がチームの……なんというんですかね。クロージングがちょっと残念でしたね。僕も含めて、選手もクロージングのところはしっかり振り返って反省していかないと。せっかく良いペースをつかんだ努力が報われないというのは、チームにとっては残念なことなので。
ただ、なんとか西川が戻ってきて、まだプレータイムの制限はありますが、ようやくちょっとメンバーがそろってくるので、その中でこういうゲームが2試合続けられたのと、1勝1敗でしたが福井戦(第9節)もそうですが、徐々にチームがどういう形でねばり強く戦うかというところまではきている。あとは勝ちきる、それを超える力というのは、福島さんの方が今の状況ではあるということです。これでプレーオフ、うちがあと40ゲームくらいでチャンスがあって、福島との対戦機会があればいいなと思います。その時はもう少し成長してチャレンジができるんじゃないかなと思います。

――今シーズンここまで、チームの完成度としてはどのくらいか。目標に対しての仕上がり具合はどうか
仕上がりという部分、けが人のことは言い訳にできないです。でも、少しバスケットをコントロールしているところはあります。もう少しペースを上げたいですが、ペースを上げて戦うだけの戦力が整っていないというのと、リードが投げるまでにちょっと時間がかかっているというところがある。昨日今日(第1戦・第2戦)は彼らしくプレーしていますが、そういう意味でバスケットをちょっとコントロールして、しぶといディフェンスをチェンジングでごまかしたりして、ハーフコートでのオーガナイズされたプレーが多いです。もう少し楽に、トランジションで入り口ができると、シューターたちももう少し気持ちよく打てるシーンが出てくると思いますが、そこができないというのが一つ課題です。
ただ、どうやって賢く、ねばり強くやって、最後1ポゼッション追い越すかというところを考えると、もうちょっと。クロージングのところを、笛の数というよりは自分たちであたふたしてしまってボールをなくしたという感じで、もう少しアグレッシブにボールを運べたのではないかと。足がぴたっと止まってしまって、誰かに背中に乗っかられているような状態だったので、そこをクリアにして、ガード陣が奮起して、ああいうところはしっかり最後クロージングできるようにしてほしいなと思います。
――昨シーズンと比べてオフェンシブレーティングが落ちている。その点はどう考えているか
ジャスティンが一本なので。昨シーズンは2枚重量級がいたのでインサイドバスケットでしたが、そこから移行するのにイン・アウトの関係性が必要になってきた。昨日はアクセントとして加藤とかが縦にドライブしたりとか、青木がカッティングで点数をとったり、そうやってどうやってジャスティン以外がペイントアタックできるかというところがあった。そのあたりは、福島さんの方が日本人選手がアタックするというところはよくできているのではないかと思います。課題としてはその辺りではないかと。PGの突っ切りも少ないし、ガードのフィニッシュ力、レイアップにどうやって持っていくか、そこからジャスティンなどのインサイドに合わせたりキックアウトしたり。その辺は福島さんの方が今の状況では上手だと思います。
――ファウル4つの中でバーレルを使い続けたのは、福島に対してインサイドで有効だったからか
ガードナーとどっちが先にファウルアウトするかだったと思います。ジャスティンが最後へばってしまいましたが、もうそこは、こういうゲームになったら何も言えないです。ガードナーが最後の最後にファウルアウトしましたが、もう少し早く、オーバータイムのどこか早い時点でファウルアウトさせていれば結果はわからなかったですが、そこはちょっと何とも。お互いの選手たちが本当によく頑張ったという印象です。
――1月までタフスケジュールが続く。今後を乗りきっていくために選手たちにどのような成長を望むか
福井ブローウィンズさん、福島さん、神戸ストークスさん、愛媛オレンジバイキングさん。まあまあ大変なので(苦笑)。
でもここで、特段マイナスを食らってもタフにずっと戦っていればいつか光が見えると思います。なので、選手たちには今日の今日でかける声はないですが、うまくメンタルを前に前に向けてほしいなと。悪くなっているわけではないので、このくらいのゲームを2試合できるということは悪くはなっていないです。ただ、この小さいメンツの中でどうやって乗りきるか、何を超えていくかというところです。最後のクロージングですとか、僕はガード出身なので、やっぱりガードのところがもう少ししっかり成長しないといけない。今、會田のプレータイムが長いし、村上はPGへのコンバートなので、そういう意味では井手とかその辺も控えてはいるんですが、ハンドラーのところがちょっと形がないかなと思います。シューターはそこそこ、サイズはないですがいますので、ハンドラーのところをもう少し見直して、もう少し明確にしていってあげたらいいかなと思います。






