
Bリーグ2部(B2)は11月28日から30日にかけて各地でレギュラーシーズン第10節が行われ、西地区7位のベルテックス静岡はアウェイのホワイトリング(長野市)で東地区3位の信州ブレイブウォリアーズと対戦。29日の第1戦を64-76、30日の第2戦を46-78で落とし、通算の連敗は「6」となった。
橋本竜馬、クリス・エブ・ンドウがインジュアリーリスト入りし、サイモン拓海も代表活動で不在という苦しい台所事情で信州戦を迎えた静岡。第1戦は第3クォーター(Q)までリードを保ったものの、第4Qで4-20と失速して逆転負け。第2戦では相手ポイントガードへのプレッシャーをかけたりや2-3ゾーンを織り交ぜたりして、信州のリズムを崩す場面もあったものの、シュートの精度が上がらず突き放される展開に。そのまま差を広げられ、最終的には32点差で敗れた。
第2戦で静岡は林翔太郎がチーム最多の8得点、ティム・シュナイダー、柏倉哲平、アンガス・ブラントがそれぞれ6得点を記録した。試合後、森高大ヘッドコーチ(HC)が記者の質問に答えた。
森高大HCの信州戦後コメント
ーー信州戦・第2戦の総括
まずはベンチ裏のワンブロックをオレンジに染めてくださった静岡のファンの方々に、本当にお礼を言いたいと思います。その応援に応えられるようなゲームにしたかったんですけれども、今回は大きく離されるという形になってしまいました。
特にこのゲームでフォーカスしたのが、相手のオフェンスリバウンドをカットすること、自分たちのターンオーバーの数を減らすこと、オープンショットの確率を上げること。オフェンスリバウンドとターンオーバーに関しては、特にリバウンドのところで選手の努力が本当によく見えて、信州さんを6本のオフェンスリバウンドだけに抑えることができました。そこは本当に選手を称えたいと思います。ターンオーバーのところでも一定の成果は得られて、昨日(第1戦)のゲームが14個だったので、そこから3個減らすことができた。そうやって一歩一歩ステップを踏んでいくしかないというのが僕らの現状だと思うので、そういう面ではすごくポジティブに捉えています。
ただ、得点面で簡単なシチュエーションまで持っていけたとしても、それをどうやって得点につなげるのかというところが課題です。2ポイントが21.9%、フリースローが5/17で29.4%だと得点は重なっていかない。比較的イージーに持ち込めたショットや、ペイント内のショット、オープンのスリーポイントショット、フリースロー。ここは今までも問題ではあったんですけれども、よりフォーカスして取り組んでいかなきゃいけないなという気持ちでいます。
僕らの良いところは、選手のみんながハードワーカーでよく頑張っているので、「やろう」と言ったところをしっかり消していけること。一つ一つこうやって成長していけるというのが僕らの強みですし、そうじゃなきゃいけないと思っています。今回出た課題である、イージーバスケットを決め切る、フリースローを決め切るというところを、もう一回新たに課題に設定して、また一歩一歩練習から取り組んでいきたいと思います。
お互いけが人に苦しんでいる中で、信州さんは本当に強い戦いをされて、質の高いバスケットを展開されていたので、そこは僕たちも見習わなきゃいけないし、最終的に超えていけるようにまた頑張っていきたいと思います。

ーー信州に加入して間もない石川裕大が出てきたタイミングで2-3ゾーンを多く仕掛けていた。その狙いと手応えは
そこに関しては一定の成果を得られたかなと思っています。使うタイミングも、ポイントガードの土家選手が非常に強力な3ポイントシューターなので、彼がいなくなったタイミングでチェンジングを入れるというのは、一定の効果はあったかなと思います。それと同時に、小玉大智選手が前半で相当当たってしまったので、そこが抑えきれなかったのが痛かったなというのはディフェンス面ではあります。それがあったことで、ゾーンを使いづらくなってしまった。
点差が20点、30点になってしまうと、同じように点差を離されて負けるのだとしても、僕らが積み上げてきた戦い方で負けるのが正しいと思っています。そういう意味で第4Qにかけては(ゾーンディフェンスを)やりませんでしたが、前半に関してはある程度効いていたのかなと思います。
ーーアマチュア契約で加入した渡久地政睦の評価は
今日(第2戦)に関しては、本当に彼らしいプレーを見せてくれたんじゃないかなと思っています。出来次第でプレータイムはもちろん上下すると思うんですけども、昨日の彼は実質1分半ぐらいで下げざるを得なかった。やっぱり土家選手へのディフェンスを期待して出したわりに、2ポゼッションで2回とも完全にオープンにしてしまいました。そこで「若手の選手として得たチャンスをしっかり生かしていこう」という話をした上で入ったのが今日のゲームだったんですけど、本当にすごく良い形でそれを体現してくれたんじゃないかなと思います。
彼の強みはやっぱりディフェンスなので、そこで土家選手を苦しめるという効果は出してくれたと思いますし、彼がこれからできるだけ長くキャリアを積んでいけるような選手になるように、僕らもサポートしていきたいと思います。今日のパフォーマンスに関してはすごく良かったんじゃないかなと思います。
ーーアンガス・ブラントの評価は
このロスター編成だとアンガスにかかる負担というのは正直ちょっと大きいです。ベテランで身体が若い頃ほど回復しない中でも、本当に大黒柱として第1戦からずっと頑張ってくれています。彼のコミュニケーションやリーダーシップというのは、僕らにとってすごく貴重なものです。本当に大黒柱としてやってくれていますし、これからも活躍を期待しています。
(芋川史貴)






