
Bリーグ1部(B1)は、10日から13日にかけて各地でレギュラーシーズンの第2節が行われ、西地区の名古屋ダイヤモンドドルフィンズはホームのIGアリーナで同地区の大阪エヴェッサと対戦した。
第1戦、名古屋Dは大阪のマット・ボンズに第1クォーターだけで12得点を許し、序盤は先行されたものの、アラン・ウィリアムズとカイル・リチャードソンを投入後は高さを生かしたオフェンスでリズムをつかみ、40-35と5点リードして前半を終える。第3Q終了間際に小澤飛悠が3ポイントシュートを沈めると、第4Q開始早々にも3Pシュートを決めきり、リードを広げていく。その後もスコット・エサトンや今村佳太が得点を重ね、試合終盤にはロスター全員が出場を果たし、85-66で第1戦を勝利した。
翌第2戦、名古屋Dは武器のチェンジングディフェンスで大阪のオフェンスを停滞させ、攻めてはアーロン・ヘンリーや小澤が多彩なプレーを披露。前半を50-32と大きくリードして折り返す。後半に入ると、大阪の青木保憲やライアン・ルーサーの活躍により、一時最大25点あったリードを68-56と12点差まで詰められる展開に。それでも、最終クォーター開始早々には今村が連続で3Pを沈めて流れを一気に引き寄せると、その後は大阪に反撃を許さず、87-70で快勝。第2節を連勝で終えた。
名古屋Dは第2戦ではエサトンが18得点 、今村が16得点、齋藤拓実が13得点9アシスト、小澤が13得点、ヘンリーが12得点を記録。ホーム2連勝で通算3勝1敗とした名古屋Dは、西地区2位に浮上した。試合後の記者会見ではショーン・デニスHC、齋藤が記者の質問に答えた。
ショーン・デニスHCの大阪エヴェッサ戦後のコメント
――大阪戦の総括
第2戦、大阪がフィジカルにバスケットに向かってくると予想していましたが、うちの選手がメンタル面で準備できていたのが良かったです。プレシーズンも含めて今日が一番良い試合の入りだったと思います。一貫性を持って勝つにはディフェンスが必要ですが、今のうちのディフェンスにはとても満足しています。
ポゼッションゲームもうまく行っているところがすごく良いです。オフェンスリバウンドは私たちが17本で相手が9本、ターンオーバーは私たちが12で相手が19ととても良いです。このようにできれば、当然点数も伸びてきます。20点以上のポゼッションポイントで勝っているところも良かったです。

――小澤飛悠の評価と課題
飛悠の場合、本当にバスケットが大好きだし、この2,3年でリーグトップの選手になると信じています。しかし今の弱点はディフェンスです。今日も残り3分半くらいでベンチに戻したのは、大阪が彼に積極的にアタックしてきて、彼がそれを止められなかったからです。彼も自分の弱点を理解しているし、直していこうと頑張っています。
もう一つオフェンスで今の彼の強みに加えたいのはパッシングです。良いパサーですが、多分大学まではパスを求められていなかったと思います。彼が良いタイミングでパスを出せるようになれば、ディフェンスも彼が打つのかアシストするのか迷うので、(パスの上達が)オフェンスの上達につながると思います。
齋藤拓実の大阪エヴェッサ戦後のコメント
-大阪戦の総括
スタッツにある通り、昨日(第1戦)今日(第2戦)の試合を見ても今シーズンはディフェンスがレーティングを含めて良くなっていると思います。リバウンドも選手それぞれの強みを生かして取れていると思います。
オフェンスに関しては、前節(北海道戦)に1勝1敗で負けてから、平日の練習でコーチや新加入の選手、ビッグマンとしっかりコミュニケーションを取れたので、先週に比べてリバウンドを取ってからの自分たちの流れるようなオフェンスにスムーズに入れるようになったところがチームとしての成長した部分なのかなと思います。それがオフェンス、ディフェンスのスタッツに表れる通りになったのかなと思います。

――ディフェンスの終わり方の良さが、良いオフェンスへとつながっているか
昨日もターンオーバーからの得点が25点近くありましたが、今日も14点取れています。スティールだけを狙うのではなく、相手のペースを狂わせるという点でチェンジングディフェンスは今節効いていたのかなと思います。ゾーンでもマンツーマンでも、良いディフェンスをした時のリバウンドをしっかり取れたところが良かったと思います。
――PGとしてオフェンスをセレクトする際の小澤飛悠への信頼度は高まったか
うちのチームはオフェンスでモメンタムを持ってくることができる選手がかなりいます。相手のディフェンスやラインナップを見て、自分が行くようなセットオフェンスをするのか、あるいは今村選手やヘンリー選手を選ぶのか考えますが、小澤選手もそこに入ることができるプレーヤーだと思っています。
信頼という部分では練習から彼はチームメイトの信頼を勝ち取っているので気にしていません。むしろルーキーなので自分らしくのびのびやって欲しいと思っています。彼の強みはちょっとした隙でもクイックで3ポイントが打てるところなので、自分がドライブしてアタックした時に、彼ならこの隙に打てるだろうというところが、他の選手にはない強みになると思います。もちろん彼が当たっていれば彼のオフェンスも展開しますし、仮に僕が当たっていても、その場その場の判断で、自分で行くのか、ビッグマンに合わせるのか、キックアウトするのかをポイントガードとして考えながらやれていると思います。
(高久理絵)






