
Bリーグ1部(B1)は10月3日から5日にかけて各地でレギュラーシーズンの第1節が行われ、東地区のサンロッカーズ渋谷はホームの青山学院記念館で同地区の秋田ノーザンハピネッツと対戦した。
SR渋谷が第1戦を76-69で勝利し、迎えた第2戦。第1クォーターから今シーズン新加入のディディ・ロウザダが爆発。1本目に豪快なダンクを決めると、その後も得点を重ね、第1Qだけで16得点を稼ぐ大活躍を見せた。55-36と19リードで迎えた後半もロウザダやドンテ・グランタムが中心となり、SR渋谷が攻守で主導権を握る展開が続くと、最終的には86−69で快勝。ホームで開幕2連勝を飾った。
秋田との第2戦では、ロウザダがチーム最多となる27得点に加えて6リバウンド5アシスト、グランタムが17得点6リバウンド4アシストを記録。トーマス・ウェルシュは13得点5リバウンド1アシストを記録し、新加入の外国籍3選手が勝利に大きく貢献した。
第1節を連勝で終えたSR渋谷は、11日と12日にアウェイの豊橋市総合体育館で咋シーズンの中地区王者・三遠ネオフェニックスと対戦する。第2戦後の記者会見では、カイル・ベイリーHCとロウザダが記者の質問に答えた。
カイル・ベイリーHCの秋田戦後のコメント
ーー秋田戦・第2戦の総括
今日の第2戦で重要だったこととしては、昨日(第1戦)のあのような勝利の中で、われわれが同じように昨日のようなエナジーやインテンシティーをもってプレーすることができるかというところでした。そこに関しては、我々はスタートからインテンシティーを高く持って、しっかりプレーできて良かったと思います。試合の中で落ちてしまった部分も途中でありましたが、また最後には我々のインテンシティーだったり、我々のやるべきことを遂行することができました。そこは素晴らしかったと思いますし、しっかり準備をして今週末を戦いきってくれた選手たちを誇りに思っています。
ーー同一カード二連勝は昨シーズン4月の仙台戦以来・同一カードで連勝することは今シーズンの課題にもなってくるかと思うが、連勝についてどう考えているか
昨シーズンとの比較というのはあまりしたくないです。一番重要なのは今シーズン、青山学院記念館でのホーム開幕戦をタフなチームである秋田さん相手に二連勝できたこと。これがやはり、何よりも重要なことだと思います。

ーー先日の取材の際に「セイムページ」についての話を伺ったが、今シーズン、ベイリーHCがつくっていきたいチームの形は
フィジカルに戦うこと、競い合うこと、そしてチーム一丸となって戦うことが重要で、その中で自分と戦うのではなくて、しっかり相手と戦っていきましょうということ。そこをしっかり重要視してもらいたいです。得点が何点だろうが、われわれが目指している基準というのを、どんな状況においても高い位置で、われわれのバスケットを展開できるというところを重要視しています。
ーー今シーズンはスピードの速いバスケットになっているが、これを実現するためにどんな練習をしてきたのか
速い展開のバスケットを目指すというのが実は我々のコンセプトではなく、我々はしっかり走れる体力をつけた中で、そのような選手をそろえて、そうできる状態にしながら、ファストブレイクを出せる状況、そのチャンスをつくっていく。そしてチャンスがあればしっかり走っていくということが重要だと思っています。
ーー外国籍選手のここまでの評価は
素晴らしいです。外国籍3選手はそれぞれ違う持ち味があって、彼らの持ち味の中でやらなくてはいけないことは各選手によって違います。そういう状況の中で、彼らはすごくいい状態で頑張ってくれています。バスケットのみならず、キャラクターとして、人としての個性というのも素晴らしいものを持ち合わせていると思っています。
ーーヒーローインタビューでロウザダが2連勝することについてコメントがあったか、チームとしての連勝の重要性を説いているのか
自分自身は「2連勝しなければいけない」ということは一回も言っていなくて、でも、勝つためには何が必要かというのは言いました。約20点、前半で勝っていたと思いますが、ここでどうやったら自分たちは勝てるか、勝つためのプレーとは何かというところを、スタンダードな部分も含め、チームに話しました。こういうスタンダード、正しいことをするから、のちに勝ちがついてくるんだという話はしています。我々だけではなくどのチームも、チーム一丸となって同じ方向を向いていく「Everybody’s on the Same Page」をやっていく難しさ、チャレンジというのはあると思います。
ディディ・ロウザダの秋田戦後のコメント
ーー秋田戦・第2戦の総括
今日の試合の総括としては、昨日の試合よりもいい部分がたくさん増えたと思います。エナジーも持っていましたし、このような戦い方を自分たちのアイデンティティーとして、シーズン通して戦えればいいなと思っています。
ーーチームメイトと話している姿も見かけるが、SR渋谷のチームの雰囲気はどうか
チームの雰囲気、ケミストリーとしてはすごくいいと思っていますし、こうしてファンの皆さんが会場に来てくれるこの雰囲気はとても素晴らしいと思っています。その中で、ドンテ(グランタム)や、トム(トーマス・ウェルシュ)たちに日本にはどんなカルチャーがあるのかというのを聞きながら自分が(日本を)ホームと感じられるようにいろいろなことを教えてもらいながらコミュニケーションを取っています。

ーー日本でプレーになるが、どんな自分をみせていきたいか、どうチームに貢献していきたいか
今日の試合で見せたように「That’s who I am(これが自分だ)」というプレーをしていきたい。フィジカルが自分の一つの強みでもあるので、チームがうまくいっていない時でも、自分がそういう強み、フィジカルだったり、オフェンス能力だったりをしっかり発揮しながら、攻守両方にわたってチームに貢献できるようなプレーをしていきたいです。
ーー1Qで16得点を記録したが、どういう感覚だったか
一発目のダンクでチームメイトがめちゃくちゃ盛り上がってくれたので、「今日は俺の日だ」と感じました。チームメイトがそうやって盛り上がってくれたこともありますし、コーチが自分のセットプレーをやってくれたことも、助けになりました。(片手を上げてのセレブレーションをした)3Pシュートを打ったときには、すごく自信に満ちあふれていました。
ーーディフェンスが複数人いてもシュートを決めきれるのは、周りがよく見えているからか
なぜこういうスキルが身についたかというと、やはりNBAの経験が大きいです。そのNBA選手を見ていた中で彼らから盗んだ、学んだ経験が大きかったです。このリーグだと、自分より小さい選手(公式では196センチ)に対しては体でフィニッシュにいけるし、逆に自分より大きい選手に対しては、スピードで勝負する。そういうことを頭に入れながらプレーしています。今日(自分のスキルを)見せることができましたが、日々自分の力を証明しながら、これから自分のプレーヤーとしての能力を見せていきたいです。
オフシーズンはスキルを磨くことに力を入れていて、フロリダでワークアウトしています。その時のスキルコーチが、ブラジルでのプレーや試合の映像などを見て、自分には何が必要か、どこを伸ばすべきか、どうやったら上手くなっていくのかというのをしっかり分析して、練習の中で落としこんでくれました。
ーージョシュ・ホーキンソンがロウザダがシュートを打ちやすいように動いている感じがしたが、彼はどのような存在か
ジョシュは本当にいいリーダーです。今日の試合終わりにロッカールームで「今日の君はホットだったから、ああいうふうにどんどん打っていけよ」とアドバイスをくれました。日本のリーグのことも教えてくれていますし、彼をオリンピックで見ていたので、このチームに加わることになった時にジョシュがいたというのもワクワクしましたし、こうして一緒にプレーすることもすごく嬉しく思っています。






