【バスケ日本代表】ホーバスHC、アジアカップは「若いメンバー」中心示唆 16歳白谷柱誠ジャックや18歳瀬川琉久などフレッシュな若手でディベロップメントキャンプ開始
笑顔を見せる日本代表のトム・ホーバスHC©Basketball News 2for1
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 13日より都内でFIBAアジアカップ2025に向けたディベロップメントキャンプ(DC)を行っているバスケットボール男子日本代表。今回の招集メンバーは平均年齢21.7歳とフレッシュな顔ぶれとなっており、パリ五輪で代表入りしたジェイコブス晶(フォーダム大)をはじめ、DC初招集となった16歳の白谷柱誠ジャック(福岡大学附属大濠高等学校)や18歳の瀬川琉久(千葉ジェッツ)などが参加している。テーブス流河(ボストン・カレッジ)や川島悠翔(シアトル大)、山ノ内勇登(オーラル・ロバーツ大)など海外でプレーする選手も多く、A代表入りへ向けて気合は十分だ。

 日本代表は今後、今月23日から始まる強化合宿を経て、7月5日、6日に東京で強化試合を開催。その後は韓国遠征、国内での強化試合を経て、7月下旬から海外遠征を実施し、8月5日から開幕するアジアカップ本番へと臨む。

 15日にはメディアデーが開催され、合宿の一部練習を公開。練習後には現在代表チームのヘッドコーチとして4年目を迎えたトム・ホーバス氏が、今回のキャンプや8月に控えるアジアカップについてなど、記者の質問に応じた。

16歳で代表合宿に招集された白谷柱誠ジャック(中央)©Basketball News 2for1

トム・ホーバスHCの公開練習後のコメント

ーパリ五輪でも招集となったジェイコブス晶が今回参加しているが、彼の強みは。また、今後どのような選手になってほしいと思うか

 (ジェイコブス)晶のすごいところはトリプルシュート(3P)、あれはすごいです。でも、パリ五輪ぶり。1年一緒にやっていない。あの頃より大人になった。彼はこの合宿では若い方かもしれないけれど、(パリ五輪などが)経験になって変わった感じです。いいことです、すごく。

ーこの合宿はロス五輪にもつながっていくと思うがジェイコブスは日本代表にとってどんな存在か

 すごく大事な選手だと思います。彼はこれから伸びると思う。大学の時にドライブなどいろいろ練習もしましたが、オールラウンダーな選手になりたいかもしれない。そこを上手くなりたい気持ちが強い。自信もすごいある。いい感じです。

ー白谷柱誠ジャックの印象は

 合宿が始まる前に、若いので(強度の差で)けがをしてしまうかな、まだ弱いかな、体ができていないかなと思ったけれど、彼のコーチとかにいろいろ聞いて、「全然問題ないから」ということで呼びました。(彼は)本当に(フィジカルが)強い。全然弱くない。まだ16歳だから技術はこれから上手くなると思うんですが、5対5のプレーする時におかしくない(違和感がない)。

 彼は高校では4番、5番(ポジション)でインサイドプレーをよくやっているけど、もし(今後)身長が伸びないんだったら2番ですよ。だから、3ポイントシュートは悪くないけど、これからもっともっと練習した方がいいかなと思います。シューティングだけではなくて、インサイドの選手が外になると判断が必要になるので、これからそういう経験が必要。経験が増えてきたらいい選手になりそう。いいですよ、本当に。面白い人。

記者の質問に答えるホーバスHC©Basketball News 2for1

ー白谷をこのタイミングで選んだ理由は

 高校とかはあんまり見ないですが、スタッフとかアンダーカテゴリーのコーチとかといろいろ話して、この選手がおもしろい、いろいろできる(と聞く)。やっぱり彼(白谷)のために、日本のバスケットのために、(このタイミングで日本代表の合宿を)経験させてあげた方がいいかなと思った。この経験はすごくいいと思う。昨日(14日)の夜に彼と話して、「楽しいです。すごく勉強になる」と(話していた)。彼のためにすごくいいと思う。日本のバスケットのためにもこれからあと何年(か後)、すごくいいと思います。

ー今回の合宿に招集のメンバーはタレント揃いだが、HCの中でA代表も含めて注目している選手は

 今回呼んでいる選手は当たり前(に注目している)。ジャックも。でも、今回アメリカから(参加している選手が)すごく多いじゃないですか、7人くらい?(呼んだ)理由は2月と11月のウィンドウは大学生ですから、来ないじゃないですか。今合宿しかないんです。本当にもう、そういう選手をいっぱい見たい。

 いつもですけど4番ポジションの選手とか、コンペティションが(競争)すごくあるんですけど、(層が)深くない。たくさん選手がいない。晶だけじゃなくて(渡邉)怜音もすごくがんばっている。(山ノ内)勇登、(川島)悠翔、結構アメリカでやっている選手が大きくて4番ポジションできそうなので、そこをすごく見たいです。ポイントガードたちもこの合宿でコンペティションがすごい。面白い。すごく頑張っている。いい雰囲気です。

ーPG陣の話が出たが、瀬川の成長についてはどう見ているか

 瀬川が、去年と今年と比べると10キロ増えた。体がよく出来た。Bリーグの時にちょっとけがとか色々あったんですけど、彼は今回は100パーセントではない。今はすごく頑張っている。彼のプレー、特別な選手と思うけど、今はちょっと100パーセントではないかなと。そこは分からないけれど、彼の気持ちがすごいです。去年も5対5の時に、負けたくない気持ちが高いです。今回も、ベスト(なプレーは)できないからフラストレーション溜まっているかもしれないけど、彼は全然ハングリーさがあります。19歳でしょ?これから。僕もさっき話たんですけど、今ベストでできないのはしょうがない。次の合宿かいつか呼びますよ。それは全然問題ない。天井が高いと思います。

ー今回メンバーを見たいとのことでしたが、どれくらい(何人くらい)ステップアップしてくれたら日本のチームがチームが強くなると思うか

 渡邊雄太は今回やらない。マコ(比江島慎)もやらないですよ、アジアカップ。昨日まで(BCLアジアで)試合をしていたから、彼はもうちょっと(休まないといけない)。次の合宿とか気持ちがすごくあるんです。でも今回はちょっと休ませようかなと思う。富樫(勇樹)は次の合宿から来るから、そこからちょっと話します。このアジアカップは若いメンバーが多いかもしれない。当たり前だけど勝ちたい。けど、まだラスト(のメンバーは)決まってない。この合宿から結構呼びます。だからアメリカからの選手がこの合宿だけだとちょっともったいないから、経験させた方がいいとか、絶対アジアカップのチャンスもあります。

ー選手たちへはどんな声掛けをしたか

 「アジアカップの準備はこの合宿から」と。この合宿はディベロップメントキャンプですけど、トライアルです。だから絶対、ちゃんと勝負したら、自分のベストを見せたらチャンスあります。みんなモチベーション高いと思う。

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