Bリーグ1部・信州ブレイブウォリアーズ(中地区7位)は10日、アウェーの横浜BUNTAIで横浜ビー・コルセアーズ(同6位)と対戦。第1クォーターは15-14と一進一退の展開だったものの、第2Qからはウェイン・マーシャルを中心にオフェンスでリズムをつかみ、41-31と10点リードで折り返す。後半も攻守で精度の高いプレーを披露し、84-66で勝利。連敗を18で止め、1月27日のレバンガ北海道戦以来の白星をつかみとった。
現在リーグ23位と降格圏内にいる信州だが、横浜BC戦での勝利により、残留圏内にいる同22位の茨城ロボッツとのゲーム差を「2」に縮めた。
信州はマーシャルがチーム最多の17得点、石川海斗が10得点10アシストのダブルダブル、ジャスティン・マッツが12得点17リバウンド10アシストのトリプルダブルを記録するなど、勝利に貢献した。試合後、勝久マイケルヘッドコーチと石川が記者の質問に答えた。
勝久マイケルHCの横浜BC戦後のコメント
-横浜BC戦の総括
まずは今日(10日)この新しいBUNTAIで、十何年前にビーコル(横浜ビー・コルセアーズ)が出来たとき、古い文体での試合だったんですけど、まず会場に来て「すごいな」と思いました。自分だったり、ヒサ(久山アシスタントコーチ)だったり、ウェインだったり、青木(勇人)さんだったり(山田)謙治だったり、ウェインは当初のメンバーではなくても元ビーコルで、あのときの(横浜ビー・コルセアーズの)メンバーで、たまたま今日試合ができたというのは本当に特別でした。
試合に関しては、本当に苦しいシーズンを過ごしていて、チームの半分以上が夏には変わって、けが人も多く、今までで一番シーズン中の変化もたくさんあって、なかなか我々のバスケットができていなかったり、何よりも我々の目指すメンタリティを持てなかったり(していた)。厳しい試合がずっと続いていて、前節の群馬戦でもオーバータイムで2戦とも競ったんですけど、最後は負けて。いろんな原因もあるんですけど、我々がコントロールできることをとにかく遂行するというメンタリティが欠けている部分がまだまだある中で、この横浜BC戦の準備のウォークスルーで今シーズンで一番いい準備ができた。今日勝ったから言っているのではなくて、本当にあのとき(準備段階)も思いました。ウォークスルー、ミーティング、長くても最初から最後まで集中、やるべきこと一つ一つ忘れずに集中して、それにフォーカスするというメンタリティ。勝利に値する準備ができたからこその今日の勝利だと思う。
今日、ビッグショットを決めた選手や良いプレーした選手がたくさんいますけど、何よりもこのチームをコーチしていて、我々が目指している場所、本来の我々の姿に少しでも近づいたメンタリティ。その部分で選手たちを誇りに思っています。あとは、まだまだここから厳しい状況で、上り坂のバトルが続く我々なので。当然、たかが1勝なので、大きい1勝ですけど、まだ1勝なので。自信にもしたいですけど、謙虚に進んでハードワークして次に準備したいと思います。
-勝利を重ねていくために必要なことは
ここまで来たからにはではないですけど、今までも高いスタンダードを求めようとやってきた。いい準備ができたから勝ちに繋がったということを忘れないで、実際まだまだなので、我々は。もっともっと目指しているところに行けるまでチームをプッシュし続けて、結果がついてくることを信じてやり続けようと思っています。
-40分間集中力の高いプレーを続けられた要因は
(直近の試合で)どんどん勝利に近づいていて、でもやるべきことをまだやり足りなくて、全てやれていなかった。その「もうちょっと」を埋めるために、「本当に良い準備をしよう」(といい続けていた)。そして、(準備したことをやって)試合中もうまくいってるときに、なおさら(やってきたことを)信じる力に繋がるじゃないですか。それがまたパワーの源になって。そして、みんなの気持ち。絶対負けられないので、それが今日はより長い時間続いたからだと思います。
-ホーム戦残り4試合でファンに勝利を見せるために必要なことは
もう(残りの試合を)全部勝っても、今シーズンのホームで勝利を見せられてないものを取り返せるわけではないんですけど、全部勝つつもりでやっていきたい。多くの人に集まっていただいて、もちろん我々諦めていないので、最後まで一緒に戦ってもらいたいです。ホームで皆さんを笑顔にできるようにやっていきたいです。
石川海斗の横浜BC戦後のコメント
-横浜BC戦の総括
まずは横浜さんにとってBUNTAIで初めてのゲームをやるというのは、僕自身も信州のときにことぶきアリーナができて、ファーストゲームってすごく感慨深いものがあった。そこも含めて横浜さんがすごいエナジーで来ると思っていました。僕らは一つでも多く勝っていかなきゃいけない状況の中で、ここ最近ずっと、この横浜BC戦だけではなくて、ずっと惜しいゲームが続いてた中で、勝ち切れてなかった部分を自分たちにフォーカスしてやってきたことが今日のゲームで(出すことができた)。まだ40分できていないんですけど、少なからずそこのダメな部分が少なくはなってきていて、今日みたいなゲームができたのかなと思います。
-最後まで集中力を切らさずにプレーできた要因
ここ最近、残り1本のところ、4クォーターのところで勝ちきれていないというのがあった。ただ、僕もコートにいないときは声をかけ続けてましたけど、(横浜BC戦で)20点離れた時間が早かったので、そこでよくあり得るのが守りにいって、点数が詰まって負けてしまうというパターン。安全なプレーを求めすぎると、バスケの神様は見ていて、手綱を向こうに渡してしまうということも多い。だからこそ、ギャンブルをするわけじゃないけど、チームとしてもっとアタックしていかなきゃいけない。20点差だったら30点差まで持っていかなきゃいけない。
(直近の試合では)本当に4Qの途中まで頑張れていて、そこから残り5分ぐらいで頑張れていないというシチュエーションが多かったので、みんながベンチから「最後まで集中しよう」という声をかけることができていた。そこの意識は大きかったと思う。コーチも言っていたんですけど、横浜BC戦への準備をする中でのウォークスルーがすごく集中できていたので、そういったところからチームの意識は変わってきているのかなと思います。
-ホーム戦残り4試合でファンに勝利を見せるために必要なことは
他のチームの勝率を気にしながら戦うのは嫌なんですけど、僕らがやることはホームでもそうですし、アウェイでも、「まず1勝を取りに行く」という気持ちが大事だと思っている。今日勝ったという現状で満足せずに、次の土日の川崎戦の1戦目でどういうプレーできるかっていうところでまた僕らの評価が変わってくると思う。若い選手が多い分、リラックスしてしまう可能性もあるし、だからそこをやっぱ僕とかウェインとか、ベテランの選手でチームを引き締めてやっていきたいなと思っています。