Bリーグ1部の群馬クレインサンダーズは10月1日、ホームの太田市運動公園市民体育館で滋賀レイクスを相手に開幕戦を行った。試合は滋賀が1クォーター(Q)にリードするも、群馬が2Qを終盤にリードを奪うと、そこからは一度も滋賀にリードを許さず88-80で勝利。試合を通して群馬の「40代コンビ」の五十嵐圭が14得点(3PM 4本)、マイケル・パーカーが26得点8リバウンドと大活躍し、2022-23シーズン初戦を勝利で飾った。
キャリア20年目を迎えた五十嵐が14得点
2022-23シーズンでプロキャリア20年目を迎えた42歳の五十嵐圭は怪我明けながらも14得点、3Pシュートも4本沈めるなど大活躍。試合中は安定したボール運びを見せるなど群馬の勝利に貢献した。
20年目のシーズンについては「(20年目に対して)思い入れはない。もう20年経っちゃったかくらい」と笑みをこぼした。続けて「20年目でしっかりコートに立ってプレーできていることは今までのチームメイトや関係者、ファンの皆さんの声援の力のおかげ、20年目もしっかり恩返ししたい」と語った。
また、若手選手へのライバル心に関しては「プロスポーツの世界なのでコートの中で年齢は関係ない。若い選手たちと切磋琢磨しながら、時にはアドバイスしながらチーム、個人としてもっとレベルアップしていければいいかなと思う」とコメント。リーグ最年長でありながら、さらなる進化を遂げようとしている五十嵐からは依然として目を離せない。
40歳パーカーはゴール下で奮起25得点8R
五十嵐と同じく40代のパーカーはチーム最多の25得点8リバウンド(オフェンスリバウンド5本)をあげるなど、衰え知らずの活躍を見せた。4Qにはオフェンスリバウンドを3本獲得し、チームを勝利へ導いた。
白星で飾った開幕戦については「開幕をホームで迎えられたのは嬉しかった。その中で一生懸命、ハードにプレーして勝てたことは良かった」とコメント。今シーズンの目標については「出来るだけ勝利を重ねることと、そのためには怪我をせずに健康な状態でレギュラーシーズンを継続できること」と語った。
5シーズンぶりHC復帰の水野宏太HC「すごくうれしい」
今シーズン群馬の新指揮官に就任した水野宏太HCは、試合中にはチームに的確に指示を出し、ヘッドコーチとして5シーズンぶりの勝利を収めた。開幕戦を勝利した水野HCは試合後ホッとした表情を見せ「ワクワクする部分と緊張する部分と複雑な気持ちで朝を迎えた。交差する気持ちの中で自分たちのやってきたことができて、チームとして勝利を手繰り寄せられたことはすごく嬉しかった」と笑顔で振り返った。
また、この試合で出場時間が少なかった八村阿蓮、山崎稜に対しては「出場時間が短かった選手は心の中で悔しいと思って、明日出場時間を奪う気持ちでプレーをして欲しい」とコメント。「逆に自分(水野HC)の出さないという決断が間違っていますよ、と訴えてくることができるようなチーム、選手になって欲しい」と奮起を促した。
昨シーズンはB1昇格最多勝利の25勝をあげた群馬。指揮官も替わり、新体制となった今シーズンは、激戦の東地区でさらなる高みを目指す。
(吉本宗一朗)