【バスケ日本代表】「自信がある。やるしかない」トム・ホーバスHCの覚悟と自信 富樫主将と共にW杯前日会見
前日会見に登壇した富樫勇樹(左)とトム・ホーバスHC©Basketball News 2for1
沖縄を拠点とするフリーランス記者で2for1沖縄支局長。沖縄の地元新聞で琉球ゴールデンキングスや東京五輪を3年間担当し、退職後もキングスを中心に沖縄スポーツの取材を続ける。趣味はNBA観戦。好物はヤギ汁。

 FIBA男子バスケットボールワールドカップ2023(W杯)の開幕を翌日に控えた24日夜、日本代表(FIBAランキング36位)のトム・ホーバスHCと富樫勇樹主将が試合会場の沖縄アリーナで記者会見に臨み、本番に向けての意気込みを語った。日本は25日午後9時10分から、ドイツ(同11位)と一次ラウンド初戦を行う。

パリ五輪出場向け「アジア1位が明確な目標」

 日本語会見の冒頭で現在の心境を聞かれたホーバスHCは「うちのバスケットボールを見せたいです。まだやってないと思います。このハードルを超えたいです」と短い言葉ながら、力強く語った。富樫はパリ五輪の出場権獲得に向けて「アジア(6カ国の中で)1位になるという明確な目標があります。チームとして本当に長い時間準備をしてきたので、それを出すだけかなと思います」と決意を述べた。

 約2年前に女子代表のHCからスライドする形で男子の指揮を取ることになったホーバスHCは、どんなチームをつくることができたか、との問いにこう答えた。

 「ネバーギブアップで、40分間チームバスケットをやる。速くて、フィジカルでも頑張る。相手はうちより大きいけど、簡単に負けない。そこは少しずつレベルアップしてきた。ドイツは強いから、どこまでうちのバスケができるか本当に楽しみ。自信もある。やるかしかないです」

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ドイツの“エンジン”をいかに止めるか

 ドイツ戦に向けては、指揮官はエースPGのデニス・シュルーダーをドイツの「エンジン」と表現。その上で「彼がペイントアタックすると、もう止まらないです。この間のアメリカ戦も止まらなかった。だから、彼がペイントに入る前に何かをやらないといけない。そこが鍵かなと思います。シュルーダーがいろいろやるんだったら大変です」と続けた。

 富樫も「あのレベルの選手を全て止めるのは難しいし、やられる部分は絶対にあるので、そこでヘッドダウンせずに切り替えてやりたいです。チームとしての対策をコートの全員が理解し、やり続けることが大事になります」と述べ、同じくシュルーダーを警戒している様子だった。

 初戦に向けては、指揮下が「スロベニア戦ではスターティングメンバーにディフェンスが足りなかった。だから今は、結構ディフェンスができる選手がいます」と語り、15〜19日にアンゴラ、フランス、スロベニアと行った強化試合からスターティング5が変わることを示唆した。

 負傷明けの渡邊雄太については「彼とジョシュ・ホーキンソンが今週やっと一緒に練習やって、体力がどこまでいけるかどうかがまだ分からないです。たぶん短い時間で出して、1回チェンジして、もう一回出す。ただ、いっぱい使いたいです」と話し、様子を見ながらの起用になりそうだ。

(長嶺 真輝)

日本代表のジョシュ・ホーキンソン(中央)ら
24日、W杯に向けて練習する日本代表の(左から)渡邊雄太、ジョシュ・ホーキンソン、富永啓生©Basketball News 2for1

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