
Bリーグ1部(B1)は10月18日と19日の両日、各地でレギュラーシーズンの第4節が行われ、西地区の富山グラウジーズはアウェイの千葉ポートアリーナで東地区のアルティーリ千葉と対戦した。
18日の第1戦、第1クォーターから先発のトレイ・ケルやブロック・モータムが中心となりインサイドで得点を重ねていく。第2Qに入るとアウトサイドからのシュートも決まりだし、接戦ながら52−50とリードして後半へ。リードチェンジを繰り返しながら迎えた第4Q残り1分59秒、A千葉のブランドン・アシュリーのファウルを誘った宇都直輝がフリースロー2本を確実に沈めて93−91とすると、立て続けにケルもフリースローを獲得。ファウルゲームを制した富山が99−95で接戦を勝ち切った。
翌第2戦では、A千葉のアシュリーにインサイドを攻められ、序盤からリードを許す。それでも、31−42と11点を追う第3Q、モータムが3ポイントシュート3本を含む15得点、宇都が10得点を決めるなどして31得点を獲得し、62−62と同点に追いつく。第4Qにはこの日初となるリードを奪ったものの、A千葉のルークエヴァンスに3Pシュートを許してしまい、最終的に84−86と惜敗。昨季のB2プレーオフのファイナル以来となった今対決は、1勝1敗で幕を閉じた。
富山は第2戦では、滋賀レイクスから新加入となったモータムが3Pシュート6本を含む32得点7リバウンド、宇都が14得点3リバウンド4アシスト、静岡ベルテックスから新加入の岡田雄三が11得点4リバウンド4アシストを記録した。
第4節を終え通算3勝4敗で西地区11位となった富山は、25日と26日にホームの富山県総合体育センターにて西地区1位の長崎ヴェルカを迎え打つ。A千葉戦後の記者会見では、ダビー・ゴメスHCが記者の質問に答えた。

ダビー・ゴメスHCのA千葉戦後のコメント
ーーA千葉戦・第2戦の総括
今日(第2戦)の試合は、アルティーリさんが勝った試合というのではなく、自分たちから自滅した試合でした。貪欲な気持ちでプレーできなかったこと、昨日(第1戦)での1勝に満足してしまったこと、アルティーリさんがスタンダードとしてもってきたフィジカルなレベルに対してマッチすることができなかった。オフェンスリバウンドもたくさん取られて、そこのところがゲームを決めたのかなと思っています。
ーー2勝することの難しさを感じるか
そう感じることはないです。自分のコーチとしての仕事として選手たちにボックスアウトしてほしいとか、レイアップを決めてほしいとかは伝えることはできますが、自分ではそれをすることはできない。ロッカールームでも同じようなことを言いました。自分たちのチームは、優勝リングを10個持っているようなプレーをしていました。自分たちはどんな日でも新しい日と思って常に戦っていかなければいけない。コーチするときは今日がコーチとして最後の日と思ってやっていて、それが自分にとっての生き方です。
例えばランチするときでも、これが最後かもしれないと思って楽しみます。何をするにしてもこれが人生最後の日だという気持ちで過ごしているので、それをプレーヤーに理解してほしいし、100パーセントでやって負けることもあります。何かやり残したことがあって試合に負けるということはやってはいけない。今日はボックスアウトしなくて試合に負けましたが、ボックスアウトできなかったという後悔よりも、100パーセントやって負けることの方がいい。後半に関しては、ボックスアウトできていればコントロールできていたので、前半もそこができていればいろいろな話ができた。試合に関してはコントロールできないこともたくさんありますが、自分たちがコントロールできることを100パーセントやることが何よりも大事です。

ーーモータムが加入したことでオフェンスのシステムが変わったように感じるが
勝てればいいです。勝ちたい。もちろん、パスやダンクなどいろいろなプレーをしたいです。今日、自分たちのアタックに対してアルティーリさんは5人ペイントで守ってきた。特に今日の前半に関しては、3Pシュートを簡単に決めさせてもらえなかったところは、ゲームを難しくしたかなと思います。トレイが連戦から少し足の疲れが見えていたというのはありますが、今日はアドバンテージを簡単に作れませんでした。ピックアンドロールでアドバンテージが作れない、トレイのようにアドバンテージを作れる選手は他にいない。勝つためにはアドバンテージをいろいろなタイミングで作らなければならないが、それができなかった。
自分は一つのプランで40分間やるコーチでななく、いろいろなことを試してみるコーチです。どんな状況であっても勝つための解決策を常に探すのが自分のやり方です。選手に責任を押し付けるのはコーチとして簡単ですが絶対にしたくありません。もちろんボックスアウトに関しては選手の責任ではありますが、例えば連戦で足が疲れているとか、いろいろなことの中で、アドバンテージだったり、ディフェンスをどうするかだったりを考えるのはコーチの仕事です。選手も少ない中で戦っているのでメンタル的にも大変ですし、それに耐えていかなかればなりません。ですがそれがバスケットボールなので、よりよくするために頑張っていかなければならないかなと思います。
ーー今シーズン、どういうスタイルを目指すか
かなり速いバスケットボールをやりたいです。リーグで一番速いバスケットをしていきたいですし、会場や配信で見ていただく時に楽しく、魅力的なバスケットをしていきたいと思っています。ハル(田中晴瑛)や雄三(岡田)のように経験のない選手や、宮本のように咋シーズンあまり出場機会がなかった選手もいますのでB1のレベルに挑戦するのは簡単ではないですが、この3週間しっかり戦った中でリーグから尊敬は得られたと思っています。自分たちのアイデンティティーどおりやることで、ディフェンスでも相手を考えさせられるディフェンスを目指しています。






