佐土原遼が28得点でFE名古屋が“ダービー”に勝利 逆転CS進出へ「残り20試合全部勝つ勢いで」
28得点を記録したファイティングイーグルス名古屋の佐土原遼(右)©Basketball News 2for1
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 Bリーグ1部(B1)は5日、各地でレギュラーシーズン第23節の試合が行われ、中地区6位のファイティングイーグルス名古屋はアウェイのドルフィンズアリーナで同4位の名古屋ダイヤモンドドルフィンズと対戦した。

 FE名古屋は序盤から佐土原遼の3ポイントシュートが決まると、並里成もスリーを2本連続で沈め、9-0のランに成功。第1クォーター中盤に追いつかれたものの、すぐ引き離し、36-27と9点リードで前半を折り返す。後半も佐土原の3Pやアーロン・ヘンリーのアタックでリードを保ったFE名古屋が85-73で勝利し、名古屋ダービーを制した。

 FE名古屋は佐土原が3P6本を含む28得点、ヘンリーが17得点10リバウンド、並里成が15得点を記録した。

 名古屋D戦後の記者会見では、川辺泰三HCと佐土原が記者の質問に答えた。

川辺泰三HCの名古屋D戦後のコメント

ー名古屋D戦後の総括

 選手たちがエフォート(奮闘)してくれた、ゲームプランを遂行してくれた試合だったのかなと思います。今日(5日)のキーはストップ・トランジション、ノー・イージー・3ポイント、リバウンドバトルに対してゲームプランを組まれていました。ノー・イージー・3ポイントというところでも、誰に打たせていいか、誰に打たせたらダメなのか、打たせたらダメな選手に対しても常にチャレンジショットはやり続けようというところで、この前の日曜日(第22節・滋賀レイクス戦)の負けからしっかりミーティングをして、選手の声もしっかり聞いた。みんな勝ちたいのにバラバラだったというのが少しあったから、もう1度チームとして「同じベクトルを向こう」「オフェンスもディフェンもしっかり遂行していこう」というところで選手たちがやってくれた試合かなと思います。

 チャレンジショット、リバウンド、ルーズボールに飛び込むこと全てのエフォートを感じた。選手たちのおかげで勝てた試合だなと思います。いい勝利だったかなと思います。

笑顔を見せる川辺泰三HC(右)©Basketball News 2for1

ー集中力を切らさないために選手たちにかけていた言葉は

 日曜日(滋賀戦)の負けは自分たちの中では大きくて、あの後、選手、コーチでみんなで思っていることを言い合って昨日(名古屋D戦前日)のミーティングでもしっかりセイムページ(same  page)になろうというところを言い合った。今日の試合で自分たちはどう同じ方向に向いているか、選手たちもコーチたちも証明したかった。誰が出ても、いついかなる時も、出てない選手も。チームとして「勝ち」に真摯に向き合えたのかなと思うので、僕が言うというよりは選手同士、他のスタッフ全員が集中力切らないように「ここで何をしないといけないか」「俺たちはどういうチームなのか」というのをすごく言い合えた試合だったなと思う。チームみんながフォーカスした試合だったかなと思います。

ーレギュラーシーズン残り20試合をどのように戦っていきたいか

 自分たちは徐々にテンポを上げている状態で、テンポを上げるためにはディフェンスだというところに戻って「ディフェンスのチームなんだ。自分たちはディフェンスからトランジションを出すチームなんだ」と。そのためにはディフェンスのチームルールを遂行していかないといけない。ボールマンプレシャー、ビッグマンたちのフラットコンテインとか、チームルールをどれだけ全員が遂行してエフォートしていくのか。リバウンド、ルーズボールを取りに行くのか。そういうことの一つ一つが今日(名古屋D)みたいな試合ができたということは、残り20試合でできないといけない。昨日より今日だし、今日チームとしても成長できたと思いますし、引き続きチームとして目標達成のために日々成長していきたいなと思います。

佐土原遼の名古屋D戦後のコメント

ー名古屋D戦の総括

 前節の滋賀戦の時に日曜日(第2戦)に負けてしまって、個人的にもそうですし、チーム的にもセルフィッシュになってしまった部分があって、チームとして方向性がバラバラになってしまって、勝てる試合を落としてしまったという反省があった。今回の試合、ドルフィンズさんは格上の相手ですし、「チームでやらないといけないよね」と(話をしていた)。「セイムページの中でお互いを信頼し合ってバスケットをやろう」と、短い間でしたけど、意識してやった結果がドルフィンズさん相手に勝てたのかなと思いました。

勝利に貢献した佐土原©Basketball News 2for1

ー日本代表活動で得られたもの、チームへ落とし込んでいるものは

 トムさんのバスケットはスペーシングを大事にされるので、今のFE名古屋は欠けているのかなと思っていて、他のチームよりもスペーシングがちょっと悪いところが課題点でもあったので、チームメイトにもそうですし、個人的にもスペースを広めに取ることだったり、犠牲心を払ってカットしてシューターに打たせたり、チームに還元していこうかなと。今やっている途中です。

ー代表活動で得たものを名古屋D戦で生かせられた部分は

 自分がシュートタッチも良かったですし、個人的にも乗っていたので、理解して、本来シューターのポジションにいたんですけど、保岡龍斗選手とか自分と反対の動きをしてくれて、ビッグマンのところに入ってくれて自分のところにパスしてくれて、良い流れができていた。今日3Pシュートを決められたのは、みんなが犠牲心を払ってカットしてくれたおかげだと思っています。

ー残り20試合をどのように戦っていきたいか

 全部勝たないとCS出場は難しいと思うので、残り20試合全部勝つ勢いで。ドルフィンズさんに勝てたのは1つ大きな波に乗れるきっかけになると思うので、このまま波に乗って、次節アルバルク東京戦に向けて上げていけたらなと思います。

(榊原かよこ)

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