【バスケ日本代表】川真田紘也、ビッグマン争い勝ち抜きへ成長目指す「変化をつけていって、いい方向にいけるように」
日本代表合宿で笑顔を見せる川真田紘也©Basketball News 2for1
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 バスケットボール男子日本代表(FIBAランキング21位)は今月10日より「FIBAアジアカップ2025 ウィンドウ3」に向けた合宿を行っており、12日にはメディア向けに公開練習を行った。日本代表は今回の直前合宿を終えた後、20日に中国代表(同30位)と、23日にモンゴル代表(同109位)とそれぞれアウェイで対戦する。

 今回の招集メンバーにはベテラン勢の名前はなく、平均年齢が24.8と若手選手が中心の編成となっている。キャプテンに任命された吉井裕鷹(三遠ネオフェニックス)を始め、FIBAアジアカップ2025のウィンドウ2で日本代表入りを果たした中村拓人(広島ドラゴンフライズ)や渡邉飛勇(信州ブレイブウォリアーズ)など、ホーバスジャパンでの戦い方を経験している選手も多く、チームの雰囲気はいいようだ。

 そんな同世代が集まり切磋琢磨する中で、練習をひときわ真剣に、楽しんでプレーしていたのが川真田絋也(長崎ヴェルカ)だ。現在26歳の川真田は204センチ110キロのセンター。天理大学を卒業後に滋賀レイクスでプロデビューを果たし、2024−25シーズンに長崎へ移籍。トム・ホーバスHCが常日頃から口にする「フィジカル」は今回のウィンドウ3でも日本の大きな課題となっているが、川真田は恵まれたを武器にBリーグでも外国籍とのマッチアップを多く経験しており、そこに寄せる期待は大きい。

 公開練習が行われた12日の練習では、どの選手より汗をかき「何枚もTシャツを着替えた」と記者の質問に答えた川真田。日本代表における自身の立ち位置を冷静にとらえ、し烈なポジション争いに向けて努力を続けている日本人ビッグマンに、現在の心境などを聞いた。

練習後、汗で色が変わったシャツを着る川真田(左)©Basketball News 2for1

川真田絋也の公開練習後のコメント

ー今回の合宿はこれまでと違うメンバーで行っているが、感想は

 新しい選手もいますし、この中だと僕も代表には選ばれてないですけど、代表の練習歴だけで言えば結構長い方だと思うので、僕なりに、教えられることがあれば教えたい。僕自身も、もちろんですが代表に入って試合に出たいという気持ちがあるので、自分自身のやることもやりながら、周りのことも手助けできたらいいなと思って、この2日間はそういうことができたかなと思います。

ーホーバスHCはフィジカルについて言及しているが、自身が強化している部分はあるか

 フィジカル(当たりの強さ)は自分の武器だと思っているので、そこをもう少し鍛えつつも、変化がないと生き残れないと思うので、自分なりに少し工夫しながら、何か変化を起こせているかなと思いながら、日々の練習を頑張っている感じです。

ー吉井のキャプテン就任について

 面白いですよね、やっぱり。大学も関西で一緒で、どういうキャラかというのも知っていますし、同期で仲もいいので、すごく僕的には「おもろい人選だな」と。吉井はこの中で一番試合に絡んでいる選手だと思いますし、すごく頼りになりになります。もちろん考え方もいろいろあると思いますけど、吉井の考え方で、代表っていうチームはこうだよっていうことを頑張ってやっていると思うので、人選的にトムさんはすごくいい人をキャプテンにしたなと思っています。

代表入りを目指す©Basketball News 2for1

ー若手選手にどんなことを話したか

 ポジションは違いますけど、佐土原(遼)とかが今期初で。代表にくる前にFE(名古屋)と試合して、佐土原と会う機会もあったのでそこでちょっと喋ったりもして。まず根本的に、トムさんは佐土原のプレーを見て招集していると僕は思っているので、いつも通り自分のプレーをしながらも、代表に少しアジャストしたような動きをすれば、トムさん的にも「こういうの求めているから、そういう動きをしたほうがいいよ」みたいな(話ができる)。自分なりに、ポジションは違えど(歴は)長いので、教えられることというか、アドバイスはした感じです。

ー自身でどういう変化をしていきたいか

 今はいないですけど、(ジェイコブス)晶とか、山ノ内(勇登)とか、川島(悠翔)とか、僕より(若く)20歳くらいの年で、3ポイント打てたりドライブできたり、ジャンプ力があったりみたいなすごい選手がたくさんいて。僕自身はそんなに器用な選手ではないので、根本的には当たり合いという部分を、自分の武器なのでそこをメインにして。でもやっぱり、それだけでは今回のオリンピックで残れなかったというのを経験しているので。急に「3ポイントを」みたいなことではないんですが、センターという枠組みの中で、当たり合いだけではなくて、もちろん当たり合いひとつにしても、当たり合いの仕方だったり。例えば、シュートするにしても、普通にシュートを打つのか、フックシュート打つのかという、センターのポジションの中で変化をつけていって、それがいい方向にいけるようにと頑張っているところです。

ーアジアカップ予選のアウェイ2戦に向けて

 もちろんですけど、(ロスターに)選ばれることから。第一歩として、もし選ばれたら、今回は特にベテランの選手というか、富樫さんだったり比江島だったり、上の人たちがいないので、選ばれたら少しでも力になれるように頑張りますし、もちろん勝つつもりでやるので、そのためにメンバーにはいることから頑張っていきたいと思います。

(金野恵理)

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