越谷アルファーズ3連勝も安齋竜三HCは辛口評価 「戦うメンタルが足りていない」
越谷アルファーズの松山駿(右)©Basketball News 2for1
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 Bリーグ1部(B1)は1月23日から26日にかけて各地でレギュラーシーズンの第18節が行われ、東地区の越谷アルファーズは25日と26日の両日、アウェイのSAGAアリーナで西地区の佐賀バルーナーズと対戦した。

 第1戦を82-74と勝利して迎えた第2戦。スターティングメンバーを松山駿市場脩斗の2ガードに変更した越谷は、24日に新加入が発表されたカイル・リチャードソンがゴール下で躍動し、確実に得点を重ねていく。第2Q終了間際、LJ・ピークが放った3ポイントシュートがブザービーターとなり、45-42と3点リードで後半へ。リチャードソンがファウルトラブルに陥ったが、先発メンバーを中心に第4Qに着実に得点を積み重ね、90-75で勝利。アウェイで連勝を決め、千葉ジェッツ戦の第2戦から続く連勝を3に伸ばした。

 第2戦では、リチャードソンが18得点10リバウンドのダブルダブル、ピークが16得点5リバウンド5アシスト、ティム・ソアレスが12得点5リバウンド6アシストを記録した。

 第18節を終えた時点で越谷は、通算11勝21敗、東地区5位につけている。同地区4位に位置している秋田ノーザンハピネッツを4ゲーム差で追いかけており、同地区6位のレバンガ北海道とは勝敗数は同じながら、得失点差で上回っている。

 29日に行われる第19節は、同地区2位の群馬クレインサンダーズと、2月1日と2日に控える第20節は、西地区5位で昨シーズンのB1王者である広島ドラゴンフライズとホームで対戦する。

 第2戦後の記者会見では、安齋竜三ヘッドコーチ(HC)が記者の質問に答えた。

安齋竜三HCの佐賀戦後のコメント

ー佐賀戦・第2戦の総括

 前半は今シーズンずっと続いているような、自分たちのミスだったり、リバウンドの意識の低さだったりというところから、佐賀さんに流れを持っていかれるようなシーンが結構多かった。ですが、後半はその分、しっかり自分たちのバスケットを展開出来て、勝ちゲームに繋がったかなという感じはしています。

 アウェイで2連勝するというのは大変ですし、今日もたくさんの方たちに来ていただいた中で、こうやってバスケットを出来たというのは本当にありがたいことです。アルファメイトの皆さんもたくさん来てくださってましたし、バスケットLIVE等々でも応援してもらったと思うので、そういう方たちに勝ちを届けられたのは良かったなと思います。

ー佐賀戦を終えて3連勝と比べて成績が向上しているが、良くなっている点は

 時間が経つにつれてというか、自分たちがどういうことをやらなきゃいけないかというのが明確に、少しなってきているという部分があるというのがひとつ。今日も佐賀さんがディフェンスを変えてきた中で、そのディフェンスに対するアジャストもしっかり出来るようになってくると、そこでターンオーバーになってしまうと相手のペースになってくると思うんですけど、そういうところですかね。

 あとは、昨日も言いましたけれど、「戦うメンタル」みたいな部分が、うちのチームのカルチャーとして、そこが足りてない。若い選手たちが経験を積んでいく中で、そういう選手がそういうカルチャーを作っていくというところをやっていこうということで、プレータイムを絞ってるんですけど、出す選手を。そういうところから流れというか、そういう部分が生まれてるのかなという感じはします。

ープレータイムを絞っているのは、ひとりひとり(のプレータイム)を抑えるということか

出す選手を絞っています。

記者の質問に答える安齋竜三HC©Basketball News 2for1

ー笹倉、松山、市場の若いガード陣について

 やれるようにもなってきましたね。マツ(松山駿)もそうだし、市場(脩斗)は来たばっかりというか、特指(特別指定選手)で入ったばかりですけれど、持っているものがちょっと違う部分があると僕は思っている。自由にやらせるところと、シビアにいくところと今作ってやっていますけど、そういう中でも自分の良い部分を出しながら学んでいってる感じはある。

 笹倉は昨日出さなかったんですが、良い悪いの部分が、練習も試合もはっきりしている選手で、メンタルが安定してこないというところだったので、僕の判断では、あまり試合に出せるような状況ではなかったんですけど。昨日の試合も踏まえたり、ここから5連戦というか、次も3試合、水曜、土日とある中でいくと、周りの選手たちの疲労度とかも考えると、少しチャンスを与えようかなというところで、そこを今日しっかりやってくれて良かったと思います。

ーバイウィーク明けの試合の入り方について

 ジェフが練習でまた怪我してしまったりというところがあったり、カイル(リチャードソン)がカイ(ソット)の代わりに入ってきてくれたり、色んな動きがあった状況だったので、やれることが少なかった。というか、あまり多い情報を入れるとこんがらがってしまうので、そこは調整しながらだったんですが、カイルがかなりアジャストしてくれたので、そこは本当に今週は助かったかなと。練習に取り組む姿勢だったりは、今シーズン、そこまで変わってる選手もいれば、変わってない選手もいますね。そこが、カルチャーを作りきれないところかなと、いま感じています。

ー特別指定選手・市場の他選手への影響力

 大学もまだ卒業していない選手がああやって活躍するというのは、(他の選手は)危機感を覚えなければいけないですし、(星川)堅信とかも、昨日全然ペイントアタックもしないで、ただボール回してるだけの状況を、試合の前に今日話をして、そこをアグレッシブにやったのは良かったんです。けれど、またディフェンスで何やってるか分からないところもあったりとかもあったので、そこを上げていってくれないと。市場もそうだし、マツもそうだし、堅信もそうですけれど、素質はあります、かなり。B1でも全然やれると思います。ただ、気持ちとか、変わっていこうとしてる意識がどのくらい高いかというところで、変わってきてしまうので、今はまだいいですけど、今後本当にどうなるかわからない状況に今まだいると思います。上に行ける可能性もあるし、そのままの選手で終わってしまう可能性もあるというところです。

ー次節以降の試合に向けて

 今は勝ち負けうんぬんというよりは、どう自分たちのバスケットとか、やろうとしていることをやり続けるかというところが最優先。またすぐ群馬戦が来ますけど、次は群馬さんに対してどういうバスケットをして、どういうことをやっていかなきゃいけないか。次はまた広島…と1個ずつやっていく段階というか、そのくらいのチームなのでまだ。そこをやり続けていけば、もうちょっとこう、良いチームだなと周りから思われるかもしれないし、今はまだそのレベルではないと思います。それをしていくためにも、そういう準備を毎日続けなければいけないです。

(金野恵理)

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