Bリーグ1部は12日、チャンピオンシップ(CS)クォーターファイナル(QF)を各地で開催。三遠ネオフェニックス(中地区1位)ホームの豊橋市総合体育館で広島ドラゴンフライズ(西地区3位)と対戦した。
第1戦を70-77で落とし、セミファイナル(SF)進出のためには2連勝が必須と後がない状態で挑んだ第2戦。第1クォーター、大浦颯太の3Pシュートで先制するなど三遠が流れをつかむが、その後は両者譲らず一進一退の展開に。第2Qは終盤に広島のドウェイン・エバンスに得点を許し、41-43の2点ビハインドで前半を折り返す。
後半もリードチェンジを繰り返す展開で試合が進むも、第4Q残り20秒、66-67と1点ビハインドの場面で広島のエバンスに追加点を決められ、66-69の3点ビハインドに。最後のオフェンスでは佐々木隆成と大浦がそれぞれ3Pシュートを放つも惜しくも決まらず。7シーズンぶりに出場したチャンピオンシップは、2連敗でクォーターファイナル敗退となった。
三遠はデイビッド・ダジンスキーがチーム最多25得点、サーディ・ラベナ13得点6リバウンドを記録。試合後、大野篤史ヘッドコーチと大浦颯太が記者の質問に答えた。
大野篤史HCの広島戦後のコメント
-今シーズンの成果について
ここ(三遠ネオフェニックス)に来て2年目で、「彼らに良い習慣を身につけさせたい」(という思いでやってきた)。それが自分たちにとって一番重要で、それを全員が行うことによって、自分たちのチームのカラーやカルチャーができてくる。そこについては(選手たちが)しっかり真摯に向き合ってくれたと思いますし、ゲームにおける準備の大事さというのを本当の意味で理解するというところも、昨シーズンよりはステップアップできたと思っています。
それは毎日実行して努力してくれた選手に感謝してますし、CS一発目で負けてしまいましたけど、彼らの努力が色褪せることはないと僕は思っています。彼らがあの努力して掴んだカンファレンスのチャンピオンもそうですし、CSの2発目の戦いぶりもそうですし、彼らが今後キャリアを続けていく上で、次のステップに移れるいい経験になったんじゃないかなと思っています。また、それは選手個人だけではなくて、このフェニックスというチームがボトムから這い上がるというところで、もちろんもう1試合多く、もう2試合多くという思いでやってきて負けたときに、この言葉が本当に正しいか分からないですけど、良い過程を歩んできているんじゃないかな(と思う)。
ただ、これを継続しない限り、自分たちの文化だったり、カルチャーだったり、チームのカラーというのは浸透していかない。そのための努力は忘れないように、ここで満足しないようにというのは選手だけではなくて、チーム、コーチングスタッフ、会社もそこをしっかり理解しないと一過性のものになってしまうんじゃないかなと思っている。フェニックスというチームが、ボトムからこの過程を歩んだと自分でも感じていますし、それを継続していってほしいなと思っています。
ーファンへのメッセージ
僕たちはまず「地域に愛されたい」「この地域の皆さんに自分たちが誇れる存在でありたい」、そういうところを作りたいと思って、ここに来ました。本当に今シーズンはたくさんのご声援をいただきましたし、多くのサポートもいただきましたし、それに見合う結果が得られたかどうかはわからないですけど、ブースターの皆さんが誇れるようなチームになっていけるんじゃないかなという希望を見せたシーズンなのではないかなと思っています。
ここがゴールではないので、これをどうやって継続して、この経験を、この悔しさを糧に、チームの存在価値を上げていくか。そこが一番重要なことであって、それを継続性を持ってやらない限り一過性のもので終わってしまう。それだけはなくさないで欲しいなと思っています。
大浦颯太の広島戦後のコメント
-広島戦の総括
負けは負けですし、まだまだ自分たちがやらないといけないことも多かったと思います。来シーズン、自分たちが何をできるか、自分自身が何をできるかということを考えながら、このオフシーズンに臨まないといけないと思いました。また来シーズン、チャンピオンシップを目指してやらないといけないっていうところの中で、一つ一つのポゼッションだったり、一つ一つが大切になってくるというのを改めて体験できたことは、自分の次のキャリアの中で、ステップアップできるポイントかなと思う試合でした。
ーCSという舞台での戦いについて
自分自身が納得できるプレーではなかったですけど、試合に出れる喜びだったり、出てる責任だったり(を感じながら)で戦えたというところは、いい経験かなと思います。