信州ブレイブウォリアーズ、松本ゲームで強豪A東京に完敗 勝久HC「全員が同じ方向を向いて戦わないと」
信州ブレイブウォリアーズの石川海斗©Basketball News 2for1
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 Bリーグ1部・信州ブレイブウォリアーズは21日、ホームの松本市総合体育館(松本市)で東地区首位のアルバルク東京と対戦。前半は14点を追いかける形で折り返すも、アンガス・ブラントが足の痛みにより後半を欠場。その影響も響き、57-87で試合に敗れた。なお、この試合は年に1度の松本市での開催で、試合では4THユニフォームや専用の映像がお披露目された。

 信州はブラントがチーム最多の13得点、ジャスティン・マッツが10得点、マシュー・アキノが3ブロックを記録した。試合後、勝久マイケルHC、アキノ、三ツ井利也石川海斗が記者の質問に答えた。

黒の4THユニフォームでプレーする三ツ井利也©Basketball News 2for1

勝久マイケルHCのA東京戦 第1戦後のコメント

ーアルバルク東京戦 第1戦の総括 

 自分は信州に来て6年目になるが、ずっとこのチームを強く大きくしたい、日本一になりたいという思いでやってきた。いろんな方々応援のおかげで我々がいて、今サポートをしてくださっている全てのスポンサーの皆様に感謝をしていて、その中でEPSONさんの存在を知りながら「いつの日かは」と願っていた。そしてこの試合の準備段階においても、選手にもそれを分かってほしかった。分かっている選手もいれば、そうじゃない人もいるが。

 よい準備はできたと思うし、このゲームの意味や大切さを皆んな理解した上で、気持ちの入った練習も、集中したミーティングやウォークスルーも、本当によい準備はできたかなと思っている。その中で、最初のスピーチの段階で自分や選手たちは、鳥肌が立っていた。ゲームが始まってからは、当然相手も強いが、それ以上に冷静にプレイができていない。タフショットが非常に多かった。準備してきたことを遂行できていなかったり見えていなかったり。相手に急かされたということもあるが、気持ちの強さからくる緊張感が見えたように感じた。けれどもプロとして落ち着いて、準備してきたことを遂行できないといけない。それがなかなかゲームを通して、その落ち着き、遂行力、正しいよみをやることによってリズムをしっかり掴むことができなかった。

 そこからアンガスが後半出られないとなってから、今シーズンずっと言っているが、メンタルを強くいないといけないという部分を、頭を下げて、エナジーが下がって、簡単にやられてしまったり。前半慌ててしまった部分も改善できればよいが、後半同じミスをしてしまったところだったり。それに対するスタンダードがやはり我々は決して高くないというか。それが残念なところではある。

 相手もじゃあタレントがあってアイソレーションでただ皆んなどいて「自分の方がタレントがあるよ」って言って1対1(をしているかといえば)そうじゃなくて、一つひとつのペース、タイミング、角度、読み。しっかりとチームでよいバスケットをしている。そういうところだということを我々は学ばなきゃいけない。だからディテール(細部)一つひとつが大切。チームにも話したが、アップダウンがある中で、今日全力でトライしている人はともかく、そこはミスがあってもだが。メンタリティーや遂行力、エナジーでアップダウンがある人は今シーズンの中で何度かよいゲームもしているので、全員がバウンスバックできて、全員がよいエナジー、集中力、遂行力を持って、明日(第2戦)バウンスバックしないと勝てない相手。全員が同じスタンダード、同じページ、同じ方向を向いて戦わないといけないので、それが明日できるかどうか。明日も引き続き大事な試合だと感じているので、強くバウンスバックできればと思う。

記者の質問に答える勝久マイケルHC©Basketball News 2for1

ーマシュー・アキノがブロックショットを3本記録したが、その評価は

 今シーズンガラッとチームが変わって、そこから怪我人も出て、シーズン中のメンバーチェンジもあった。前はマック(アンソニー・マクヘンリー)、ウェイン(マーシャル)、ジョシュ(ホーキンソン)と一緒にプレーしながら、当然だがマシューが一番ピックアンドロールディフェンスを、今の新加入選手のような感じで常に言い続けないと、毎日言い続けないといけなかった存在。だが今シーズンはウォークスルーでもすぐに正しいことをやっていた。彼と冗談で言っていたが「今はあなたが一番よいピックアンドロールディフェンダーにまで成長したよ」みたいな。というのを本当に我慢強いディフェンスをしてくれている。パニックディフェンスして、ばっと反応して、横に出てポケットパスからダンクをあげるとかそういうことをせず、自分のマークマンに出たらしっかりと正しいタイミングで戻る。そうじゃなかったらリングを守る。ショー(ディフェンス)で出られないときに遅れた努力をするのではなく、そういう我慢のカバレージになったときに、やるべきことをマシューが今シーズンやっているので、そこはブライトスポットの一つ。

マシュー・アキノのA東京戦 第1戦後のコメント

ーブロックショットを3本記録したが、インサイドでの成長をどのように感じているか

 一番最初のブロックに関しては本当に自分のためのよいモチベーションになったし、何がなんでもチームに貢献しようと思い、そこからディフェンスもよくなったと思う。アンガスが出ていない中で、その部分で貢献できたというのも嬉しいし、これからも引き続きチームのために頑張っていきたいなという気持ちになった。

記者の質問に答えるマシュー・アキノ ©Basketball News 2for1

ービッグマンとして先輩になってきたが、意識していることや新加入選手とのコミュニケーションは

 正直先輩ではないが、マイケルHCの下で3年間やった中で新加入選手よりもシステムになれているというところで、ディフェンスの面とかでも、何かあったときはコミュニケーションをとったりとかは、「チームとして何をしたいか」というコミュニケーションをしっかり取ろうとして頑張っています。

ーサムライヘアーと松本城をイメージされたユニフォームがとてもマッチしている

 正直、黒色は好きなので、松本ゲームで黒を着ているが、できればホワイトリングや他のところでも黒を着たいと思っている(笑)

三ツ井利也のA東京戦 第1戦後のコメント

ーチーム全体でターンオーバーが多かったがディフェンスはどうだったか

 正直、自分はピックアンドロールを使う立場ではないし、ボールを扱う立場ではないが、コートやベンチから見ていて、あのようにフェイジカルにやってきたり、絶対にスクリーンから剥がされないとか、ああいう激しいディフェンスに対して、うちは今シーズン本当に手こずっている。そこでプレーを急がされてしまった結果、スティールやトラベリングとかが増えている。総じて言えるのは、そういうプレッシャーに対して慌ててしまっているのが今の課題。あのようなときに、よい読みができるようになってくれば、もっとよいオフェンスができると思う。

 実際、あのディフェンスに対してよい読みができたときは、よいオープンショットが生まれていたし、ビッグマンにも気持ちよくゴール下のショットが生まれていたので、どれだけあれを続けられるか。試合の出だしからそれを続けられるかで試合の状況は変わってくると思うので、そこは個人個人で反省して、もちろん自分もボールはあまり持たないが、チームを助けられる部分はあったと思うので、僕自身も反省して明日しっかり臨みたい。

記者の質問に答える三ツ井利也 ©Basketball News 2for1

ー東海大三高校時代の先輩であるザック・バランスキーを前に3Pシュートも決めた

 無我夢中で、ザックさんもローテーションの中だったので、直接的にあの人の前から決めてやったという感じはあまりなくて。本当にチームとしてよいシュートを作ったというだけのことなので、あまり決めてやったぜということはない。だが昨年ザックさんからポストアップでよいシュートを決められた悔しさもあったので、なんとか決められてよかった。けど、ザックさんはああいうのを見て燃えてくるタイプなので明日要注意してマッチアップしたい。

石川海斗のA東京戦 第1戦後のコメント

ーブラント加入後から3ポイントや得点のバリエーションが増えたように感じるが、その理由は

 僕もそうだが、スクリーンからジェイルしてスネークして攻めるというプレーはウェインがこのチームでやってきてくれたプレー。彼も茨城(ロボッツ)にいたときに初戦でそれをやられて、このチームに来たときに、僕はFE(名古屋)や熊本(ヴォルターズ)で彼とも試合をしていたので、たくさん喋るというか。彼も知ってくれているので、その会話の中で「俺もあれやりたい」って言ってくれていたので、すごくこのチームが求めていることをやろうとしてくれる。その中で彼なりに「この選手はこれが得意」ということを考えてくれていて、僕もすごくスクリーンのヒットで剥がせるように、とても献身的にやってくれているので助かっている。

 3ポイントシュートのタッチに関しては、年末にかけて練習中にモモカンや指の怪我が多くなっていた。自分の体感として、下半身のウエイトができないとシュートがブレる。モモカンが2回くらい連続で入って、下半身のトレーニングができなくなってから、ずっとシュートがブレてきた。年始になって身体がフラットになってきてから、正直昨日も下半身のトレーニングを結構やって試合に入って、結構安定している。そこはアンガスが入ってきて献身的にスクリーンをちゃんとかけてくれるとか、自分を信頼してヒットしてくれるからノーマークになれるという自信もあるだろうし、個人的にもちゃんとトレーニングができて、すごく自分の身体がよい状態で試合に入れているのもあるのかなと思う。

記者の質問に答える石川海斗 ©Basketball News 2for1

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