【バスケ日本代表】A代表合宿初招集、期待の23歳206㎝センター狩野富成「ベースラインにやっとたどり着けた」信州での成長糧に代表選出へ気合
A代表合宿初招集となった狩野富成©Basketball News 2for1
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 都内でFIBAアジアカップ2025に向けた第一次強化合宿を行っているバスケットボール男子日本代表は6月27日、メディア向けに練習の一部を公開した。

 ジェイコブス晶(フォーダム大)やテーブス流河(ボストン・カレッジ)などの海外組や、渡邉伶音(東海大)やジャン・ローレンス・ハーパージュニア(サンロッカーズ渋谷)、A代表合宿に初招集となった狩野富成(信州ブレイブウォリアーズ、サンロッカーズ渋谷)など、フレッシュな面々が揃った今合宿。ディベロップメントキャンプ(DC)から11名を残ったところにベテランの馬場雄大ジョシュ・ホーキンソンらが加わり、総勢18名でしのぎを削っている。

 アジアカップに向けては若手中心の編成で挑むことになるホーバスジャパンだが、7月5日、6日のオランダ(FIBAランキング54位)との強化試合、19日、20日のデンマーク(同59位)との強化試合などを経て、8月5日から始まるアジアカップに向けて準備を進めていくことになる。

 そんな中で、注目を集めているのが、DCを経てA代表合宿に初招集となった狩野富成(サンロッカーズ渋谷)だ。現在23歳の狩野は、身長206㎝の日本人ビッグマン。学生時代はアメリカのスカイラインカレッジで腕を磨き、2023年にBリーグ1部(B1)のサンロッカーズ渋谷に加入し、プロ選手としてキャリアをスタートさせた。2023-24シーズンにはB3の徳島ガンバロウズへ期限付きで移籍するも、右前十字靭帯断裂という重傷を負い、プレーできず。

 2024-25シーズンはB2の信州ブレイブウォリアーズでプレーし、レギュラーシーズン57試合、プレーオフ8試合に出場。日本代表としても活躍している渡邉飛勇とともに「ツインタワー」形成し、持ち前の身体能力を生かした豪快なダンクや堅実なリバウンドでチームに貢献した。2025−26シーズンはSR渋谷に復帰することが決まっており、B1舞台での本格的な活躍が期待されている。

 27日の公開練習後には、狩野が初招集への思いや自身のプレースタイル、バックグラウンドなどについて報道陣の質問に答えた。

狩野富成の公開練習後のコメント

ー念願の代表の舞台だが、選ばれてみての感想とやってみての感触は

 選ばれた時は、ワクワク、楽しみ、緊張が強かったですね。やっぱり代表ということで、いくなら最後まで残りたいですし、結果も出したい。そういう気持ちと、「できるかな、残れるかな」という気持ちが強かったですね。

ー代表経験のある渡邉飛勇に自身が「メンタルはどうやって育てるのか」という質問した際、「代表で行って確かめてこい」と回答されていた。この場に来て学ぶことはできているか

 学べているんですかね。まあ実感はないですけど。どうですかね、まだ実感はないです。

ー信州で学んだことは代表で通用したか、まだまだと思ったのか

 信州でいろいろなことを学んで、信州での成長は実感できているので、通用するところもありますし、スピードに合わせることがもうちょっと上手くなるかなと思っています。

ーホーバスHCのバスケットは難しいと聞くが、実際にやってみての感想は

 難しいですね。やっぱりファイブアウトということであまり慣れているオフェンスの形ではないので、慣れることもいっぱいあります。結局はビッグマンとして中でプレーするのが得意なので、いつ外に出るかとか、ガードがドライブした時の合わせとかも。合わせながらもどこかのタイミングででないといけないので、そこがまだ難しいです。

ーホーバスHCが英語ペラペラだとびっくりしていたが、アメリカにいた期間は

 生まれは東京です。アメリカは11歳から21歳までです。

記者の質問に答える狩野©Basketball News 2for1

ー自分はこういうプレーヤーだ、ここを見てほしいというところは

 やっぱり、ダンクとリムプロテクションですかね。跳ぶのが得意なので。あとは速攻でちょくちょく走るかなってところです。

ー日本代表の試合は見ていてどう感じていたか、日本代表に対する憧れや夢はあったか

 代表に関しては生まれた国で代表としてプレーできるというのは夢でもありましたし、ゴールというか、達成してみたいことではあります。

ーホーバスHCからどんな声をかけられたか

 自分の持ち味である高さと長さと動けるというところを評価されていて、求められているというか、まだまだの場所は経験(の部分)。経験積むにつれて「また(代表に)来る」って言ってくれているので。

ー今後は3ポイントシュートも伸ばしていきたいと思っているか

 バスケも変わってきている。NBAとかでも、どんなに背の高い選手でもスリーは打てている。そこはすぐにはできないですけど、将来的には打てるようになりたいと思っています。

ー信州で得たもの、成長したと思う部分は

 何だろうな。全面的に、本当に(成長できた)。まだまだですけど、プロとしての土台というか、ベースラインというところにやっとたどり着けたのかなと思います。

ーDCからアメリカ組も残っているが、ポジション争いについてはどう考えているか

 自分が得意なことを正確に、常にやること。自分ができないことやってもできないので、自分の持ち味を生かして、それを常に、強みを出し続けていけば残れると思います。

ーホーバスHCの「声を出すディフェンス」にフィットしてきた感覚はあるか

 声をもうちょっと出さないといけないとは思っていますけど、(信州とは)ディフェンス自体もやっていたこととは全く違うので、まだまだ成長できる部分はあります。

ー強化合宿ではヨーロッパ勢などフィジカルの強い相手になるが、自身の強みは

 やっぱり合わせですかね。フィジカル使っても負けちゃうので、タイミングだったり、角度だったり。ロブパス(ディフェンスの上を越えるように放つ山なりの高いパス)とかけっこう取れるので、そういうところで持ち味を出したいと思います。

ー2025-26シーズンではチームメイトとなるホーキンソンやハーパージュニアもいるが、何か話をしたりアドバイスを受けたりはしたか

 話はそんなに。でも、ホーキンソン選手は同じポジションだし、本当にめちゃめちゃ上手いので、学ぶものはあります。

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