【バスケ日本代表】キャプテン初選出の吉井裕鷹「みんなを盛り上げられる選手に」 若いチームをまとめ勝利を目指す
日本代表キャプテンの吉井裕鷹©Basketball News 2for1
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 バスケットボール男子日本代表(FIBAランキング21位)は12日、FIBAアジアカップ2025予選ウインドウ3に向けた合宿の公開練習を行った。

 今回の合宿では、初招集メンバーが3名、そこにディベロップメントキャンプからA代表合宿にも声のかかった育成強化選手2名が加わり、総勢21名が招集された。

 初招集の声がかかったのは、津屋一球(三遠ネオフェニックス)、佐土原遼(ファイティングイーグルス名古屋)、松脇圭志(琉球ゴールデンキングス)の3名。残念ながら松脇、西田優大(シーホース三河)、山口颯斗(長崎ヴェルカ)の3名はコンディション不良などの関係で不参加となったが、福岡大学附属大濠高等学校3年の渡邉怜音(アルティーリ千葉)やディベロップメントキャンプから選出された東海大学のローレンス・ジャン・ハーパー・ジュニア(サンロッカーズ渋谷)と星川開聖(宇都宮ブレックス)の2名が育成強化選手として今回の合宿に加わり、平均年齢24.8歳と若手が中心の編成となっている。

 若いチームをまとめるのは、初めてキャプテンに就任した吉井裕鷹(三遠ネオフェニックス)だ。現在26歳の吉井は196センチ94キロのスモールフォワード。2023年のワールドカップ、昨年のパリ五輪での日本代表選出を経て、今シーズンから三遠でプレー。ここまで平均11.8得点3.7リバウンド1.6アシストとキャリアハイの活躍を見せており、3Pシュート成功率は40.0%と進化の日々を過ごしている。

 日本代表は、10日からウインドウ3に向けた合宿を開始しており、20日に中国代表(同30位)と、23日にモンゴル代表(同109位)と、それぞれアウェイで対戦する。

 12日の公開練習後の記者会見では、吉井が記者の質問に答えた。

吉井裕鷹の公開練習後のコメント

ーここまでの合宿を終えて

 今日(12日)で2日目で、今日(練習で)対人をやったんですけれども、新しいメンバーや久しぶりに来た選手が入り混じっていて、いろいろ様子を見ながらやっているんですが、時間がないので、もう少し早くみんながなじめるようにしていきたいなと思っています。

ー今回、キャプテンに任命された

 日本のために尽くします。

ーキャプテンとして今までと変化した部分は

 僕がキャプテンではないときから声出しはしていたので、それは変わらず。変わったとすれば、こういうところ(会見の場)に立つというところくらいです。(自分が引っ張っていこうというよりは)なるべく声かけようくらいですね。

ープレー面で求められていることは

 バスケット面でいえば、いつもと変わらず。僕の自信が持てるプレーをやり続けることと、それ以外のところでいうと、みんなに声かけるとか、自分自身ができることをやっていこうかなと思います。

ー今回のメンバーは若い選手が多いが、彼らに対してのキャプテンとしての期待は

 若い選手が、どんどん上に。僕もまだその立場ですが、このメンバーだと(年齢が)上のほうにあがってしまったんですが、僕自身も若い人間なので、そう思って、みんなを盛り上げられる選手にならないといけないですし、そのためには若い選手のエナジーも必要です。僕たちももっと、若い選手たちを取り込んで、いいチームを作っていきたいと思いますし、若い人達のエナジーに期待しています。

記者の質問に答える吉井©Basketball News 2for1

ー今までと役割は変わらないといっていたが、よりボールに絡んでいきたい気持ちはあるか

 キャプテンだからといって、僕自身のプレースタイルを変えてやるということは、そこは期待するところではないと思う。キャプテンをするということは、僕が思うに、チーム力を上げるために練習の雰囲気をよくするとか、そういうところだと思うので、僕のプレースタイルは、僕の中である程度確立していて、そのうえでトムさんも、その吉井を招集してくれたと思うので、そこはぶれずにやります。

ーアウェイ・中国戦に向けてモチベーションを上げていくなかで、勝つ自信は

 中国のアウェイで勝つことができれば、日本は本当に前進すると思います。なので、そのために1日1日大切に、良い練習を積みあげていきたいなという責任感はあります。

ーホーバスHCから「フィジカルが足りない」という言葉をよく聞くが

 トムさんは常日頃からその言葉を発しているので、今回の招集のメンバーはかなり、フィジカルな選手よりの選考になったと思いますし、フィジカルにバスケットをするのは、世界と戦ううえでめちゃくちゃ大事だと僕は思います。今回はそれができるメンツがそろっているのではないかと思います。

ー三遠からは4選手が招集されているが、他のメンバーにはアドバイスなどしたか

 (津屋)一球に関しては、今回初招集なので、チームのシステムだったり、彼自身がどう動けばいいのかだったり(を話した)。僕自身がトムさんのバスケットをある程度知っているというところで、その辺はコミュニケーションを取らせてもらっています。大浦(颯太)と佐々木(隆成)は前回(強化合宿に)一緒に行ったというところで、ある程度共通認識があるので、アドバイスというよりはここどうしたほうがいいなというような話をしています。(大野HCからは)とりあえず、怪我だけはしないようにというところです。

ー「キャプテン就任前から声掛けをしていた」といっていたが、先輩たちから受けたものを後輩たちに継承していく?

 プロに入ってから、僕が所属していたクラブのベテランの方とか、若い方でもたくさんアドバイスしてくれた。そういったところが、僕の考えを形成していると思っている。また、ここの代表(メンバー)だけではなくて、各クラブ、いろいろなベテランの方が、いいチームになるように声掛けをしてくださったのを僕自身が感謝しているし、受け継いでいかなければならないという意識がある。

 (自分自身も)まだ26歳で若いんですけれど、若いチームなりに、上からどうこういうわけではなくて、同じ目線で。トムさんのバスケを知っているか知っていないかで、「どういうふうに準備をしていったら、いいバスケットができるか」というのをコミュニケーションをとって(伝えていく)。なので、このメンバーだから意識しているところはあるかもしれないですけど、そういうところはあります。各チーム、がんばって受け継いでいけたらいいなと思います。

ー昨年11月のグアム戦の教訓を経て

 試合で出ることは、練習で出ることだと思うので、もっと練習の質を上げていく。グアム戦でも、全員油断したとかではないんですけど、ちょっと気を抜いたタイミングがそれぞれあったのかなと。そういったことが今回のアウェイ戦の2戦でないように、どんな時でもなるべく声掛けをしていきたいと思います。それはキャプテンであってもなくても(声掛けを)していきたいと思います。

(金野恵理)

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