群馬との激戦を制した名古屋ダイヤモンドドルフィンズ　今村佳太は現状に手ごたえ「信じてやり続けていくことが大事」

　Bリーグ1部（B1）は4日と5日の両日、各地でレギュラーシーズンの第16節が行われ、中地区5位の名古屋ダイヤモンドドルフィンズはホームで東地区2位の群馬クレインサンダーズと対戦した。

　第１戦は80－77と接戦を制した群馬が勝利。第２戦も点差が離れることなく試合が進み、前半は38－38の同点で折り返す。第３クォーター、名古屋Dはアイザイア・マーフィーの２本の３ポイントやザイラン・チータムのバスケットカウント、齋藤拓実とスコット・エサトンの連係プレーなどで得点を重ね、10点差をつけて最終クォーターに入る。両チームが点を取り合う展開の中、群馬は徐々に差を詰めると、試合終了間際に藤井祐眞の３ポイントシュートが決まり、74-74で延長戦へと突入する。延長戦では、名古屋Dがフリースローを確実に沈めて12-4とし、86-78で勝利。第16節を１勝１敗で終えた。

　名古屋Dは第2戦で齋藤が17得点７アシスト、エサトンが16得点、今村佳太が15得点とバランス良く得点を記録。またチータムが13本、マーフィーが10本のリバウンドを獲得し、第1戦では出場機会がなかった加藤嵩都が約13分のプレーで6得点を記録した。群馬はヨハネス・ティーマンが19得点10リバウンドのダブルダブル、トレイ・ジョーンズが15得点、藤井が14得点を記録するも、連勝は「７」でストップした。

　試合後の会見ではショーン・デニスHCと今村、加藤が記者の質問に答えた。

ショーン・デニスHCの群馬戦後のコメント

－群馬戦の総括

　本当に今年リーグ全体がタフだと思います。コーチングも良くなっていますし、選手の技術も大分高くなっています。全ての試合がタフな試合になっています。群馬は３Pが上手いチームですが、今日（第2戦）はうちの選手は（3Pを）上手く守れたと思います。後半も今日は良かった。４Qは出だしは10点差で勝っていたが、群馬もいいチームで、大事なところで良いショットを入れていた。オーバータイムに持ち込んだ３Pは良いディフェンスだと思ったが、（群馬は）あれがしっかり決められるチームです。オーバータイムではうちが感情をうまく抑えて、相手が崩れたといった感じでした。

　今日の目標はポゼッションゲームを勝つということ。今日は昨日と違ってリバウンドが良かった。特にザイラン選手とアイザイア選手が素晴らしかった。ディフェンスリバウンドとオフェンスリバウンド両方。特にオフェンスリバウンドを２人で６取ったのは素晴らしかった。これからは、ディフェンスのフォーカスをそのまま保てて、ペイントの中で力を発揮できれば大分良くなると思う。

－第2戦では後半もペースダウンしなかったが、その要因は

　今日はリバウンドが1番大きかった。リバウンドは飛んで取れると勘違いする人が多いが、そうではなくフロアスペースを取れば取れるもの。そこのフィジカルなバトルが上手く戦えたと思う。ハーフタイムでは選手に、絶対に止まらず、ボールを動かして走り続けることを強調した。それで走れたと思うし、集中したチェンジングディフェンスで相手をペースアップできた。

－加藤嵩都の評価

　今日はショット（シュート）が必要なところがあり、彼は3ポイントが打てるのでどんどん打てと指示していた。昨日は群馬がシューターから下がっていたところがあったので、そのために加藤選手入れて3ポイントを打ってくれと言っていた。もう少し打てると思うが、今日の2/3というところは良い結果だと思っている。

今村佳太の群馬戦後のコメント

－現状の課題と評価

　自分が復帰する前や復帰してからも一貫して、自分たちが（やるべき事を）やり続けられない時間帯は相手チームにやりたい事をやられている。そこに対するアジャストがなかなかできていなかった。今でもそういう時間帯はあるが、もう一度立ち返って自分たちの時間帯を作れていることが大きな成長。それを今日は自分としては40分間できた。イレギュラーな事が起きても、もう一回立ち返れるバスケットボールができてきている最中。もっともっと良くできますし、今日のタケ（加藤）もそうですけど、1人でもモメンタムを作ってくれる選手がいっぱいいるので、自分たちとしては選手を信じて、システムを信じてやり続けていくことが大事だと思う。

加藤嵩都の群馬戦後のコメント

－自身のプレーの評価と課題

　3Pが入ったことは練習してきたことなので良かったと思う。ショーンさんに求められていることは得点を取ること。拓実さんとスコットがいない時間に得点が停滞してしまうというのが、うちのよくあるパターンだと思うので、そこで「タケが得点の面でチームを引っ張ってくれたら」とよく言われているので。

　（HCが言っていたように）確かにもっと打てたかなとも思いますが、チームの流れや僕じゃなくても得点を取れる選手がたくさんいるので、そこをどう生かすかも僕自身成長していきたい部分ではあるので、両立して進めて行けたらと思います。（味方を生かすプレーについては）今日はダメダメでした(笑)。

（インタビュー＝高久理絵）