広島ドラゴンフライズ朝山正悟HC、負け越しの現状も前向く 「伸びてきた部分はある」
広島ドラゴンフライズのドウェイン・エバンス©Basketball News 2for1
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 Bリーグ1部(B1)は21日と22日の両日、各地でレギュラーシーズンの第14節が行われ、西地区の広島ドラゴンフライズは敵地の横浜国際プールで中地区6位の横浜ビー・コルセアーズと対戦した。

 第1戦ではニック・メイヨの3ポイントシュートを皮切りに広島が波に乗り、得点を重ねていく。ゲイリー・クラークが欠場となっていた横浜BCのインサイドを突く作戦も功を奏し、リードを奪うことに成功。第4クォーター残り0.4秒には横浜BCにフリースローを決められ1点差まで詰め寄られたが、80-79と逃げ切り、勝利をつかんだ。

 第2戦では、第1戦欠場のクラークが復帰した横浜BCの勢いに飲まれ、序盤から追いかける形でスタート。第1戦では42.9パーセントと高確率で決まった3Pシュートもなかなか決まらず、もどかしい展開が続いたが、前半終了間際にようやく横浜BCの背中を捉え、42-44で折り返す。このまま広島が流れをつかむかと思われたものの、3Qに再びギアを入れ直した横浜BCに徐々に引き離され、73-85と悔しい敗戦となった。

 広島は第2戦ではドウェイン・エバンスが両チーム通して最多の25得点に加え、9リバウンド7アシストとトリプルダブル級の記録を残した。その他、ケリー・ブラックシアー・ジュニアが3Pシュート2本を含む19得点、メイヨが12得点と続き、山﨑稜は7得点とした。

 11月29日にインジュアリーリスト抹消となった河田チリジとエバンスが復帰し、全員が揃ったことで着実に勝利数を増やしてきている広島は、第14節終了時点で10勝14敗で西地区6位に位置。同5位の長崎ヴェルカに2勝差と迫っている。今シーズン、東アジアスーパーリーグ(EASL)に参戦している広島は、25日に台湾での試合を挟み、次節はホームで東地区首位の宇都宮ブレックスと対戦する。

 第2戦終了後の会見では、朝山正悟HCエバンスが記者の質問に答えた。

朝山正悟HCの横浜BC戦後のコメント

ー横浜BC戦・第2戦の総括

 今日(第2戦)は横浜さんが、昨日(第1戦)自分たちが勝った中で、ホームで連敗はできないという状況の中、気持ちの入ったプレーをして、それを自分たちが受けて立ってしまったというところがあるのかなと。自分たちも前半も含めて我慢できていた部分もありますし、全体を通してやろうとしてたことはあるんですが、最後勝負を決めるところで、決め切らなきゃいけないとこで、自分たちの方がソフトになってしまった。横浜さんはしっかりとシュートを決め切ってきた。その辺りの差だったんじゃないかなと思っています。

ー選手としての経験からコーチングに生かせていることは

 昨年まで一緒に戦ってたメンバーなので、そこのコミュニケーションだったり、お互いの性格みたいなものを理解できているのはプラスになるのかなと思っています。ただ、やっぱり、自分が今HCになって全体を見なきゃいけない立場に当然いるので、その中でそこ(選手だった頃とHCとしての今)のバランスですよね。この辺りは日々勉強しながら、自分自身も学びながらやっているところです。

 選手たち自身はなかなか苦しい状況が続いていますけど、みんな前を向いて、中で話し合ってやってくれていると思いますし、いい試合も、いい時間帯もたくさん増えてきているんですけど、それを続けていく。そういったところが本当の意味で上位のチーム、強豪クラブに入っていくには必要だと思うので、そこをしっかりとみんなでまた追求していけたらいいなと思っています。

ー若手選手の成長に対する思い

 選手達が、一回バイウィークに入る前のところまで結構チームとして苦しい状況があった中で、その時期があったからこそ若い選手達は向き合って、そこに対して自分たちが経験を含めて伸びてきた部分はあると思う。僕はまだまだこんなもんじゃないと思っていますし、1試合良かったからいいっていう世界でもないと思う。

 ここから先、もちろんこの1シーズンを戦い抜くこと、結果を出すことはもちろんなんですが、まだまだこの先、キャリアが続いていく選手がほとんどだと思いますので、そういう意味だと、もっともっと自分自身を追求していかないと、本当の意味でこの世界で勝ち残っていくのは難しいいのかなと。なので、このチームのスタートだから、このチームのプレイタイムは少しもらえているからと満足するんじゃなくて、もっともっと上を目指さなくちゃいけないと思いますし、そこに対しても厳しさも自分(選手)たちで持たなきゃいけない。その辺りというのは、下からもどんどんいい選手出てきますし、今は若手と言われていても、あっという間に中堅、ベテランになってくるのがこの世界なので、そこら辺をしっかりと向き合いながらやれている選手がどれだけいるか。

 自分たちはそこ(選手の成長)の、あくまでサポートする役目だと思っているんですね。そこをしっかりとやりながら、後は自分(選手)たちがどう決断して行動していくか、そこかなと思う。そういう意味では、伸びてきている選手はいっぱいいると思うんですけど、まだまだ、僕はそこは(中村)拓人も含めて、向き合えることがたくさんあるんじゃないのかなと。(三谷)桂司朗も(渡部)琉も、他の若い選手達もみんなそうだと、そういう風に思っています。

記者の質問に答える朝山正悟HC©Basketball News 2for1

ドウェイン・エバンスの横浜BC戦後のコメント

ー横浜BC戦・第2戦の総括

 今日の試合はタフなゲームでした。自分たちがストップしないといけない時にストップできなくて、横浜さんが素晴らしいゲームをしました。

ー横浜BCのゲイリー・クラークとのマッチアップ

 ゲイリー・クラーク選手はとてもいい選手でいいショットも決めてましたが、ポスト(プレー)に関しては自分は守れたという印象を持っています。

ー40分間戦い続ける秘訣

  試合中に瞑想をすることで自分をリセットしたり、息を整えることで、いい流れでゲームに戻ることをしています。

記者の質問に答えるドウェイン・エバンス©Basketball News 2for1

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