名古屋ダイヤモンドドルフィンズ今村佳太、チーム浮上のためには「やり続けるタフさ」が必要
練習中に笑顔を浮かべる名古屋ダイヤモンドドルフィンズの今村佳太(左)©Basketball News 2for1
Bリーグを中心に、Wリーグや学生バスケ、日本代表など日本のバスケットボール界を取材し、情報発信をするメディアです。バスケットボールに関するさまざまなニュースをピックアップし、お届けします。

 バイウィークを終え、30日からレギュラーシーズンが再開するBリーグ1部(B1)。名古屋ダイヤモンドドルフィンズは、昨シーズン西地区でチーム史上初の地区優勝を果たし、ファイナル進出まであと1勝と迫った。オフにはルーク・メイ今村佳太ら他チームでエースとして活躍していた選手たちを獲得し、大きな期待を背負って迎えた今シーズンだったが、第8節を終えた時点で6勝8敗の中地区5位と苦戦が続いている。

 そんな中で、チーム浮上のカギを握るのが今村だ。今季は琉球ゴールデンキングスから移籍したものの、開幕直前に右手を負傷し、第8節千葉ジェッツ戦で初めて出場を果たした。バイウィーク中はチーム内での練習に励み、連係やケミストリーの向上に努めた今村。新天地での意気込みや、古巣である琉球への思い、後半戦への意気込みなどについて語ってもらった。

練習で汗を流す今村©Basketball News 2for1

チームの強み「うまくはまった時にすごく面白い」

-ケガにより開幕をベンチで迎えた。どのような気持ちで見ていたか?

 悔しい気持ちはもちろんありました。現状の成績としても自分たちが納得のいく結果ではなく、(試合に出られず)申し訳ない気持ちが強かったです。とはいえ、どうしようもないので、早く復帰できるようにということと、自分が入ったときにどういうことをしようかと常に考えながら見ていました。

-6勝8敗で序盤戦を終えたが、現状の課題は?

 やり続けるタフさだと思います。良いときは、ドルフィンズのスタイルは大量得点が取れますし、ディフェンスもアグレッシブなので、そこがはまった時や、自分たちのルールが5人で共通してやれている時間はどこのチームにも勝つ力がある。そこが崩れてしまってビハインドを背負ったり、自分たちの流れじゃないときに、立て直すのに時間がかかってしまったり、そのままいってしまうことがある。自分たちのやるべき事をやり続ける事が、まだまだ徹底できていないので、前半こういう結果になっている。

 チャンピオンシップのチームに勝つためには、やり続けているだけでは勝てない。やり続けている中にも自分たちが勝ちに対して貪欲になって、掴み取る気持ちを40分間姿勢として出し続けることが勝利に繋がると思っている。

-昨シーズン所属していた琉球は名古屋Dとの対戦では全敗だったが、加入して感じた名古屋Dの強さは?

 すごく自由度があり、その中にランダムさがあってスカウティングしづらいチーム。自分が対戦していても、どう抑えようかスカウトしづらかった。相手もやりにくいと思うし、自分が所属してみて、そこが強みだと思う。もちろん僕も含めて新しく入った選手がアジャストするのに時間がかかる部分もあるが、5人の中でうまくはまった時にすごく面白いバスケットができるのがこのチームの強みであり、面白さです。

インタビュー中に笑顔を見せる今村 ©Basketball News 2for1

12月に古巣琉球と対戦「成長した姿を見せる」

-12月には古巣の琉球ゴールデンキングスとの対戦がある

 めちゃめちゃ楽しみです。自分のバスケットキャリアの、すごく大きな経験をさせてもらったというのもあるし、沖縄のファンの皆さんに支えてもらって、ホームはもちろんですけど、アウェイでも熱い応援をしていただいて、今(琉球が)強豪と言われるチームになっているのは、そこに至るまで沖縄の皆さんのサポートがあったからで自分もそれを受けていた。球団やファンの皆さんに、出来ることなら2連勝して、自分の違いだったり成長した姿を見せることが一番だと思う。沖縄アリーナでやれることが自分の中ですごく楽しみです。

-琉球から移籍を考えた理由は?

 琉球ゴールデンキングスは素晴らしいチームで、中心選手としてやらせてもらっていて、そこに有難みを感じつつ、自分としては世界に通用する選手になりたいので、そこを考えたときにこのままでいいのかと考えていた。強烈なビックマンがいるチームで、すごく助けられていて、そのスタイルだったり、彼らに頼りきってしまっていくのが、自分のバスケットキャリアとして成長していけるのかと考えさせられた。その中でもっとアップテンポなチームで、良い状況判断が出来る選手になっていかなくてはいけないんじゃないかと漠然と考えるようになった。もちろん、やっている時はチームの勝利の為に何ができるかを考えていたが、どこか片隅にそういう事を考えながら(移籍の)意識はありました。

-日本代表や海外挑戦への思いは?

 今も変わらず日本代表を目指しています。ロス(五輪)は大きな目標と考えています。ケガの影響もあって今回(パリ五輪)はダメでしたが、自分としてはやり続ける事は変わらず、ファイトをもってやっていきます。そこ(海外挑戦)は自分としても常に思っている部分ではあるので、どこかのタイミングでチャンスがあればすぐ行きたいなと思います。

-バイウィーク明けの試合への意気込み

 ようやく自分も復帰でき、チームに合流できて、現状厳しい状況ではありますが、毎試合ホーム、アウェイ関係なく(ドルファミは)見に来てくれますし、自分たちはそういう姿に結果で応えなくてはいけない。我慢強く、チームメイトを信頼して、自分たちのやるべき事をやり続ける強さを持って、かつ名古屋の皆さんを巻き込んで、自分たち、皆さんの見たい景色を一緒に見れるように戦っていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いします。

(高久 理絵)

今シーズンへの意気込みを語る今村 ©Basketball News 2for1

Twitterで最新情報をゲット!

おすすめの記事