
Bリーグ1部(B1)は11月1日と2日の両日、各地でレギュラーシーズンの第7節が行われ、東地区の千葉ジェッツは、アウェイのトヨタアリーナ東京で同地区のアルバルク東京と対戦した。
開幕10連勝と、リーグ唯一無敗をキープしていた千葉J。第1戦では、A東京の強度の高いディフェンスに手を焼き、なかなか得点を伸ばせない展開に。第4クォーター終盤まで一進一退の攻防が続いたものの、A東京の安藤周人に連続得点を許したことで点差が開き、最終的に69−78で惜敗。開幕から続いた連勝記録は「10」でストップした。
翌日の第2戦では、第1Q序盤から千葉Jの前線からプレッシャーをかけるディフェンスやハイペースなオフェンスが上手く機能し、リズムをつかむ。39−35と4点リードで迎えた後半、ジョン・ムーニーが連続得点でチームを鼓舞すると、富樫勇樹やディー・ジェイ・ホグが続いて加点。終盤にかけて千葉Jが主導権を握り、第2戦を81−69で勝利した。
第2戦では、ホグが3Pシュート3本を含む22得点7リバウンド、ムーニーが19得点8リバウンド、渡邊雄太とナシール・リトルがそれぞれ11得点を記録した。
A東京戦を終えた千葉Jは通算11勝1敗としており、連勝はストップしたものの、東地区首位をキープしている。次戦は5日にアウェイのウィングアリーナ刈谷で西地区4位のシーホース三河と対戦し、週末は8日と9日にホームのららアリーナ東京ベイで西地区3位の島根スサノオマジックと対戦する。
第2戦後の記者会見では、トレヴァー・グリーソンHCと渡邊が記者の質問に答えた。

トレヴァー・グリーソンHCのA東京戦後のコメント
ーーA東京戦・第2戦の総括
今日(第2戦)は本当に自分たちのバスケットを展開することができました。出だしからしっかり目的を持ってみんなが集中していて、ディフェンスが素晴らしかったなと思っています。テンポも最初からセットすることができました。ただ、やっぱり東京さん素晴らしいチームで、ファイトバックしてきて、一時リードされたこともありましたが、そこでしっかりチームとして落ちこむことなく、落ち着いて我慢して対応できたのかなと思います。そこは本当にメンタルタフネスのチームとして遂行できて良かったですし、ナシール(リトル)にアクシデントがありながら、他の選手が違うところでステップアップしてくれたことは非常によかった。チームを誇りに思います。
ーーこれまでの試合の中で、渡邊を第1クォーターフルで起用する場面も多いが、その意図は
(瀬川)琉久の時間をもうちょっと増やしていこうという意図がありました。(渡邊)雄太の経験というのは琉久にとっていいことだと思います。自分でアタックする時とアタックせずにプレーをしっかりとメイクする部分など、ゲームを知っている、経験している選手がいたらいいと思っていて、それが原だったり、雄太だったりします。今日に関しては雄太のスコアがよかったので、そのまま引き続き使いました。

ーー船橋コンビでもある原修太と田代直希のディフェンス面での評価は
原とタシ(田代)のディフェンスは本当に素晴らしかったです。テーブス海という素晴らしいPGに対して、前半12得点とやられてしまいましたが、(原は)リーグ一番のディフェンダーだと思っているので、そこをしっかりチャレンジとして受けとめて、彼はそこをしっかり頑張ってくれたと思っています。原は本当に素晴らしい選手で、練習から一生懸命やってくれるので、それがコートでも出ているのかなと思っています。
そして、タシですが、今日は12分出場で貢献度が+12という素晴らしい数字ではあるんですが、別にスタッツや結果に出ることはないものでも一生懸命やってくれています。それがベンチメンバーとして、自分の役割や自分のやりたいことを犠牲にしてまでチームが必要としてくれることをしてくれるところが、チームとして本当に大きな部分ですし、それをやり続けることで結果として成功が見えてくるのかなと思っています。
ーー瀬川の評価と、原や田代などのガード陣から学ぶところはどんな部分だと思うか
直近4、5試合の中では良い試合を展開できたのではないかと思います。ただやっぱりPGとして、(瀬川は)スコアリングPGですね、バランスをとるのが非常に難しいところで、ここからしっかり成長していかないといけないかなと思います。勇樹とは違ったPGなので、そこの成長をしないといけない。
ただ、すごく良かったのは、昨日(第1戦)よくなかった流れのまま、しっかりレスポンスして、今日はしっかり切りかえてやるべきことをやってくれました。その周りに原やタシ、フミ(西村)や勇樹、経験値が高い選手の中でプレーすることからいろいろなことを吸収できると思うので、この素晴らしい環境の中でもっともっと成長できると思う。期待しています。
ーーここからバイウィークまで残り6試合となるが、どう戦っていきたいか。改善点などはあるか
ちょっと待って。まずは今日の勝利の余韻を楽しませてください(笑)。今、チームのリズムとしてよく、結果としていい方向に向いているのかなと思います。ベンチメンバーが入ってきても、みんなしっかり自分の役割を遂行するというところもそうです。また、このチームは二桁得点が5、6人出てもおかしくないようなチームではあるんですが、それが日によって変わって、時には雄太だったり、勇樹だったり、原だったり、ジョンソン(ムーニー)、ディー・ジェイ(ホグ)だったり。ボールを回せることができて、それがチームとしてのカルチャーとして、アンセルフィッシュなバスケットボールを展開できているのは良いことなので、そこからもっともっと積み上げていけたら良いなと思っています。
渡邊雄太のA東京戦後のコメント
ーーA東京戦・第2戦の総括
昨日は悔しい負けにはなったんですが、昨日試合が終わってからの雰囲気というか、すごく良かったですし、連勝が止まって悔しい部分はあったんですが。一区切りついたじゃないですけど、またもう一回自分たちのやらなければいけないこと、もう一回見直してやり直そうということで、今日いい雰囲気で試合に臨めたので、それが結果にもつながったと思います。
ーー3Qの入りからギアが上がったように見えた
前半はあんまり、昨日の試合も含めてなかなか乗れていなかったんですけど、ナズが(リトル)が離脱して、もっと僕が責任を持ってプレーしないといけないと思った。プレー時間も増えると思いましたし、リバウンドから、ゲームコントロールから、得点から、いろいろなところで存在感を発揮していかなければいけないなという気持ちでプレーしていたら、結果につながったので良かったです。

ーーバイウィークまで残り6試合となったが、課題点などはあるか
そうですね。今日もそうだったんですけど、点が離れた時、秋田戦もそうでしたし、その時に自分たちの緩さというのが出てしまう部分がある。もちろん相手もプロのチームで強いので、自分たちが気を抜けばこういう感じで簡単に点数は縮まりますし。やっぱりああいう時間帯に自分たちがどれだけ高い集中力を持って、より点数を広げていけるかだと思っている。今チームの雰囲気もやっていることも、全ていい方向に向かっていっていると思うので、修正するところは修正して、いいところはしっかり残してというのをやっていきたいと思います。
ーー原と田代のディフェンスについて
田代さんも原さんも、本当に、常に自分たちのやる仕事を100パーセントの力でやってくれている。なかなか得点に結びつかなくても、とにかくディフェンスで、フルコートでプレッシャーをかけて相手が嫌がることをやり続ける。あの二人がいるおかげで、自分たちのディフェンスが締まる部分はあるので、他の選手も見習わなきゃいけない部分でもあると思いますし、スタッツに残らないところで頑張れる選手がいるチームは絶対強いと思う。そこはあの二人に頼るだけではなくて、ちゃんと僕らスターターとか、選手も含めてスタッツに残らないところもしっかり貢献できるようにしていきたいと思います。
ーー瀬川について、グリーソンHCが「雄太と一緒にプレーする時間を増やしたい」とおっしゃっていたが、どういうことを伝えているか
秋田戦の後に言ったのは、プレーに迷いが見える部分がどうしてもある。で、ちゃんとしたPG、高校生の時とか中学生の時とかも自分で全部できていたので、変にコントロールする必要がなかったと思うのですが、今はそういう、点を取れる選手と一緒にやっていく中で、そこのバランスにちょっと苦労しているのかなというふうに感じた。なので、「もっとシンプルにやっていいよ」と伝えました。
プレーのコールとかもたくさんある中で、どうしても試合の中で迷ってしまう部分もあるので、最初から今日はこれとこれ、というふうに決めておいて、誰か選手が当たりだしたらその選手に渡すためのプレーをするとか、そういうところを意識してやればもうちょっと彼らしいプレーができるということは伝えました。






