Bリーグ2部・東地区の信州ブレイブウォリアーズは21日、ホームのホワイトリングで同地区の富山グラウジーズと対戦し、92-96で敗れた。
信州はペリン・ビュフォード、栗原ルイス、生原秀将が欠場。脳震盪により離脱していた渡邉飛勇は、11月30日の神戸ストークス戦以来、久しぶりにコートに復帰した。
第1クォーターから一進一退の攻防が続いた。信州は富山のチェンジングディフェンスに苦戦するシーンも見せたが、石川海斗とウェイン・マーシャルを中心にゲームを組み立てる。得点力のあるテレンス・ウッドベリーの調子が上がらない中、エリエット・ドンリーや三ツ井利也、アキ・チェンバースがそれぞれ得点を重ね、相手にペースを渡さない。第4Qまで接戦の展開が続いたものの、信州は重要な局面でターンオーバーを犯すなど、徐々に相手に主導権を握られる。残り3分53秒には、富山のトーマス・ケネディに3Pシュートを許し、5点のビハインドを背負うことに。そこから逆転することができず、悔しい敗戦となった。
信州は4連敗で通算15勝10敗としたものの、東地区4位は変わらず。信州は石川が23得点、マーシャルが20得点、ドンリーが12得点を記録。試合後、勝久マイケルヘッドコーチ(HC)、チェンバース、石川が記者の質問に答えた。
勝久マイケルHCの富山戦後第1戦のコメント
ー富山戦第1戦の総括
出だしは少しスロースタートで、疲労とか、プレーが久しぶりとか、いろんなことがある中で、ちょっとそれに負けている部分があったかなと思っていた。でも、そこから海斗やウェインを中心にファイトバックして、自分たちに負けている部分があるという話をしたときに、みんなもうなずいて、みんな分かっていて、もっとファイトしようとやってくれた。本当にそこからは、よく戦ってくれていたんですけど、相手のプレッシャーにアタックしたり、ゾーンプレスをしっかりとやるべき崩し方で対応したりと、良い部分もたくさんありました。
でも、ところどころ大事なところで命綱を手放すようなシーンがあったり、我々で取りに行かず、ただ、相手がオフェンスリバウンドを取るのを立って見ていたり、それで簡単にプットバックをさせたり、簡単にスクリーンで剥がされるようになったり。オフェンス面で上手くプレッシャーをアタックできていた中でも、やっぱり時間が経つにつれて、そのプレッシャーがどんどん効いてきて、セパレーション(相手との距離)が作れなくなったときに、どうしても悪い判断からのターンオーバー、そこからの失点もありました。
本当に選手は頑張ってくれたんですけど、明日(第2戦)は40分(しっかりと戦い抜きたい)。いろんなものと戦っているんですけど、やっぱり対戦相手がいて、相手も勝つために必死で、それを上回れるように40分もっともっとファイトできるようにしたいです。
ーウェイン・マーシャルが足を痛めるシーンもあった。早い試合展開の中で、リスクを感じながら出場させていた部分はあったか
スポーツしている以上はアクシデントもありますし、いろんなことがありますけど、危ないかなと思いながら使い続けたっていうのは今日はなかったです。最後の最後で要は初めてそのリスクを感じたという。ウェインはあの年齢であのサイズで、でも一番真面目なので、彼より走れるはずの選手よりももっと走る選手です。とにかくチームのためにファイトしますし、周りの調子があまり良くなかった今日、彼がステップアップしないといけない中で、それをやって大きな役割を果たしていて、チームを本当に引っ張っていた。本当にチームを引っ張っていたからそれもあると思います。
富山どうこうではなく、我々の中で、いつも以上に大きな役割、やってやるという気持ち、チームをけん引しなきゃいけないスピリットで戦っていたからだと思います。もちろんタフスケジュールっていうのもあるんですけど。
アキ・チェンバースの富山戦後第1戦のコメント
ー富山戦第1戦の総括
すごくタフなゲームだったと思います。初めから相手が強く試合に入ってきていて、そこにカムバックできなかった。相手が自分たちよりもタフだったと思います。
ー手に汗握る試合の中、冷静なプレーを見せていたが、どのようなマインドで試合に臨んだか
今シーズン、まだものすごく(シュートが)良い確率ではないですけど、コートに立ったときに自分ができること、もっと上手くなることや、どうやってフィットできるのか、チームに貢献できるのかっていうことを考えています。今までやってきたことを踏まえて、そして今はやるべきことをやり続けていきたいと思っています。
ーチームへのフィットについて
フィットするっていうところに対しては、チームメートとすごい仲が良くて、友情があると思います。バスケットボールに関しては、まだ模索しているものも多くあって、オフェンスであったり、ディフェンスでいろんな情報がある中で、コーチがどのようにオフェンスをやってほしいのかっていうことは、まだ模索している状況ではあります。
ー上位チームとの差はどこにあるのか
例えば、特にアルティーリ千葉さんは、選手がほぼ変わらず、長くやっているので、そういうチームに勝つっていうのはすごい難しいことだと思っています。そして自分たちは新しいチームとして、いろんなチャレンジを模索している中で、4連敗はしてしまったんですけれども、その中で自分たちに何ができるのか、もっと向上できるもの何かっていうのを探してやっていきたいと思います。
石川海斗の富山戦後第1戦のコメント
ー富山戦第1戦の総括
まず、アルティーリ千葉戦から上位対決が続いて、常に大事な1試合であるんですけど、そういう強豪相手に5連戦っていうのが続いていく中で、どういうアクシデントがあろうと、現状4連敗しているというのは、まだまだチームに足りないものがあると思う。
ただ、その中でも、どういうアクシデントがあれ、チーム全員で少しでも成長しようと全員がしてくれているので、それはすごくいいことだと思う。その中で、最近のエリーだったり、(小玉)太智、三ツ井もそうですし、本当にアクシデントの中で「on0」っていう時間帯がある中で、日本人がハッスルしなきゃいけないっていうのは、現状ある。その中でも、チームルールの中で1人1人がステップアップしようとしてるっていうところは、負けてはいるけど本当に価値があるって言ったら変ですけど、そこはすごくみんなが頑張っている部分。
その中でやっぱ勝てれば、もっともっと自信に繋がると思うし、ホームで2連敗っていうのは絶対しちゃいけないと思うので、また明日バウンスバックして、ここで連敗を止められるようにやっていきたいなと思います。
ーまだまだ足りない部分とは
大事な場面で、本当に最近は全員が攻める気はあると思うし、それはすごく昨年にはなかった部分。誰かに任せっきりになってしまって、その中で負けてしまうっていうのは、選手をやっている上で(良いことではない)。僕はどちらかというと、自分が打って負けたら自分で責任を取りたいし、そうじゃなくても、チームとして責任は取りたいと思ってるので、それが、ペリン(ビュフォード)がいないシチュエーションだったりとか、テレンス(ウッドベリー)がいないシチュエーション、ウェインもそうですけど。その中で、全員が最後まで今日なんかは三ツ井も打ち切れたし、エリーもドライブしてくれたし、本当に太智もめちゃくちゃ大きいわけではないのに、外国人と競り合って、リバウンド取ってくれたりしてくれて。
それは本当にすごくみんなが頑張っている部分だけど、「on0」でも僕は勝てると思っているし、それはどういう守り方をしなきゃいけないのか。どういうスクリーンを抜けなきゃいけないのか。外国人対日本人になるときに、どういうふうに守っていくのか。リバウンドをチップしてでも自分たちで取らなきゃいけないと思うし、それは僕自身もやっていかなきゃいけないし、でも本当にディフェンスの部分で成長できるところはすごく多いのかなというふうに思っています。
ー大事な局面でターンオーバーが増えてしまった原因
ターンオーバーが起こった理由は正直別に全員に理解してもらおうと思わないし、それを切り取って、SNSでも文句言ってくる人はいるし、じゃあお前らがやってみろと思っているし、正直、ここに立てない人がどういうことをできるのかと僕は思っているので、あんまり気にしてないです。
でも、やっぱり少しの共通認識のずれだったりとか、例えば僕から飛勇に出したパスも、もっといいパスを出せたかもしれないし、でも、もしかしたら飛勇も、もっと早くダイブできたかもしれない。飛勇がリバウンド取ったシチュエーションも、そこから僕に返したいって思いが多分あったと思うんですけど、あそこからトップにパスを出すっていうのは、結構リスクはあることだと思う。そこをやっぱドリブラーとして、僕ももらいに行かなきゃいけないし、そこの共通認識の部分は、必要だと思っているし、最後の最後のシチュエーションで、絶対シュートを打たなきゃいけないっていうシチュエーションが多い中で、相手がディフェンスがどうしてくるのかということも頭に入れなきゃいけない。そういうことを全員が理解していれば、ターンオーバーは減ってくるのかなと思います。
ーハンドラーが少ない現状について
正直ハンドラーが少ない部分で、すぐにハンドラーが生まれるかって言われたら、そんな簡単に上手くなるわけじゃないから求めてもしょうがない。けど、今日すごく(小玉)大智がやってくれたのは、富山さんが前からプレッシャーかけてきてたところに、ハイドラッグをかけてくれて、それでセパレートが生まれてウェインの得点だったりとか、他のアウトサイドの得点っていうのは僕はあったとは思っている。
それは、周りもそうしなきゃいけない。大智が手本として見せてくれてるから。でも、大智が出てない時間帯でそれはあんまり起こらなかった。大智は常にチームのために体を張ってくれている。どうすればいいかも聞いてくれる。それで良いオフェンスができているわけで、ボールハンドラーがいない、ハンドラーが少ない状況は正直しょうがない部分であるけど、アキ、三ツ井、僕、大智、ウェインで出ているときにボールハンドラーは正直いない。少ない。けど、それが前半で止められたかって言われたら、そうではない。大智がハイドラッグをかけてくれて、ウェインが良いスリップをしてくれて、2対1で攻められたりとかがあったので。そこは少ないものをどうこう言っても変わらないので、その中でチームとしてどういうふうに攻めていくのかっていうのが、ずっと練習でやってきてる部分。別にハンドラーって絶対にドライブしなきゃいけないとか、シュートを打つだけが仕事じゃないと思う。でも全員が打つ意識があって、少しでもボールをもらうっていう気持ちがあれば、ディフェンスにはちょっとずれが起きてくる。そこの部分も少しは大事なのかなって思っています。